麗(うら)らかな陽気のもと、花見で大騒ぎ……は避けねばならない今春。スポーツ観戦で、爽快さを満喫してはどうだろう。
若きアスリートの進境が著しい。女子ゴルフでは、今年初戦と第3戦で勝利したのが22歳の小祝さくら、第2戦を制したのは21歳の稲見萌寧(もね)。JRAでは20歳と18歳の新人女性騎手が勝利をあげ、F1には20歳のドライバーが誕生した。若手の活躍が、コロナ禍で漂う閉塞感を吹き飛ばしてくれる。
■過酷な状況でこそ本領を発揮
【ゴルフ】小祝さくら(22)
今季再開初戦(今年初戦)は、首位と2打差で最終日をスタートし、最終ホールでバーディーを奪って劇的な逆転優勝。3戦目は、雨と強風の悪コンディションの最終日にベストスコアの70で優勝した
■セリエAで開花したDF
【サッカー】冨安健洋(22)
2019年に伊セリエA・ボローニャに移籍し、大活躍。シーズンオフにはACミランが獲得に動き出したほど。日本代表では吉田麻也と最終ラインを死守する
■ホンダ最後の切り札がデビュー
【F1】角田裕毅(20)
昨年はF2で総合3位。今季はF1アルファタウリ・ホンダに。日本人として7年ぶりのF1ドライバーだ。今季限りで撤退するホンダの有終の美を飾れるか
■新人女性騎手が2週連続勝利
【競馬】古川奈穂(20)
藤田菜七子以来、5年ぶりのJRA女性騎手。名伯楽・矢作芳人調教師の指導を受けている。同期の永島まなみ(18)と共に12戦目で初勝利(藤田のJRA初勝利は51戦目)。古川は翌週も勝利の快挙
■ベールを脱いだ異次元の剛腕
【野球】佐々木朗希(19)
昨季は体作りに専念し、一度も実戦で投げなかった。今季も育成重視の方針だが、オープン戦に登板。抑えた投球でも150km台を連発。完成時にどれだけの剛球を投げるか。夢を抱かせてくれた
(文/本誌・菊地武顕)
※週刊朝日 2021年4月9日号