ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬のペッパーちゃんです。
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保護犬出身のペッパー(雄、2歳)を迎えて2年になる。
保護犬を選んだのは、たまたまだった。徳島県の山中で保護されたというペッパーは兄弟と一緒に世田谷の保護犬カフェにおり、そのイケメンぶりに妻が一目ぼれしたのだった。
わが家に来て最初の2週間は、相性お試しのトライアル期間だったので、お互いに恐る恐るの生活だった。
最初のころ、ペッパーの怖がりぶりは大変なものだった。1週間はクレート(いわゆるキャリー)に籠城(ろうじょう)。ご飯やおやつなど、あの手この手で外に誘ったがどれも失敗だった。
このままでは足がなえてしまうのではと心配になり、無理やり抱っこして散歩へ行ったのが7日目だった。
服は、彼が恐怖のあまり脱糞したせいでウンチまみれになったが、それから毎日2回の散歩が日課になった。
私たちに慣れてくれるのにちょうど1カ月。このころ私の支えになったのは、「そういう怖がりな子はきっと忠犬になるよ」という友人の言葉だった。2年たった今、そのとおりだったなぁと思う。
吠(ほ)えることを全くしないペッパーは、いつも静かに隣にいてくれる。妻の上に乗って添い寝のように寝ることや、私の口をペロペロ舐(な)めるのが大好きだ。朝の散歩では私と6キロジョギングする。
犬が向けてくれる視線がこんなにも優しく、愛情のこもったものだと初めて知った。
ペッパーはまだ2歳。怖がりな性格はまだまだ残っているけれど、一緒に行ける場所や、できることも増えてきた。私たち“3人”の生活は始まったばかり、これからも楽しみがたくさんだ。(東京都小平市/40歳/自営業)
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※週刊朝日 2023年5月5-12日合併号