
UHS-II対応の高速SDカードリーダー
速いことはよいことだ。たとえ連写をしなくても、カメラボディーが対応していなくても、SDメモリーカードやリーダーをUHS-IIにすることには意味がある。
撮影からパソコンへの転送時間を短縮できることは作業効率に直結する。詳細は別掲の表を参照いただきたいが、読み出し90メガバイト/秒のUHS-Iと、300メガバイト/秒のUHS-IIのカードでデータの転送を比べたところ、約36%の時間で済んでいる。現在のパソコンは内蔵ストレージにSSDを利用している場合がほとんどで、今となっては遅いSATAでも6ギガビット/秒。外部機器とのインターフェースとなるUSB3.0が最大500メガバイト/秒なので、現在もっとも速度が遅いのはSDメモリーカードとそのリーダー/ライターとなる。
この製品はサンディスクのUHS-II対応リーダーとしては第2世代にあたるモデルで、洗練されたデザインに一新された。アクセス状況を示すLEDには白色が使われている。パソコンとの接続には従来のUSBType-Aを利用する。高速転送を実現するにはUSB3.0に対応したポートへの接続が不可欠となる。もちろん、徐々に普及を始めているType-Cポートであっても、変換アダプターを用意すれば、ほぼ同等のスペックが利用できる。
ちなみにApple直営店では姉妹モデルが扱われている。インターフェース部分を細く長く延ばして、Type-Cに直接接続できる形状だ。長い柄のようになっているのは、隣り合ったポートとの干渉を避けるため。とはいえ、接続中に何らかの事情でリーダーにぶつかるなどの負荷をかけてしまうと、てこの原理でポート自体に大きなダメージを負う可能性がある。その点、変換アダプターであれば、そうした負荷がかからないほか、まだしばらくは主流とみられるType-A採用のパソコンと併用できる。当面はType-Aに対応する本製品に、変換アダプターを組み合わせた運用をすすめたい。



◆矢作 晃
●対応メモリーカード:SDメモリーカード(SDHC/SDXC、UHS-Ⅰ/UHS-II対応)●読み取り速度:最大500MB/秒(UHS-IIの上限は312MB/秒)●接続:USB 3.0(Type-A)●価格:オープン(実売3210円) ●URL:https://www.sandisk.co.jp/