
8月21日、NPBは2025年の新人選択会議(ドラフト会議)を10月23日に開催すると発表した。あと2カ月で各球団候補選手を絞り込んでいくこととなるが、果たして真っ先に指名するのは誰になるのか。現時点での情報やチーム事情などから12球団が最初に入札する選手を探ってみたいと思う。
まず今年のドラフトの最大の目玉と言えるのが立石正広(創価大・二塁手兼三塁手)だ。
昨年秋の明治神宮大会では2本のホームランを放ち、大会新記録となる10安打をマークすると、今年春のリーグ戦でも打率.400、5本塁打と見事な成績を残した。パワーに関しては昨年上位指名された西川史礁(青山学院大→ロッテ1位)や渡部聖弥(大阪商業大→西武2位)を上回っており、脚力と肩の強さがあるのも持ち味だ。
立石が圧倒的な目玉となっている背景としては、昨年の金丸夢斗(関西大→中日1位)のような即戦力が期待できる突出した投手が不在ということが考えられる。
有力候補としては、毎年好投手を輩出する東都大学野球で活躍している中西聖輝(青山学院大)、斉藤汰直、山城京平(ともに亜細亜大)、島田舜也(東洋大)。地方リーグでは桜井頼之介、堀越啓太(ともに東北福祉大)、高木快大(中京大)などの名前が挙がるが、誰がナンバーワンかと言えば、見方によって判断が分かれる状況だ。また野手も立石と同じ内野手の松下歩叶(法政大・三塁手)や強打の捕手・小島大河(明治大・捕手)などが候補となるものの、立石に比べると評価に差があるのが現状だ。
そんな中で立石の対抗馬となりそうなのが高校生の石垣元気(健大高崎・投手)だ。夏はチームの方針もあってリリーフでの登板に終わったが、常時150キロを超えるスピードは大学生、社会人を含めても屈指であることは間違いない。コントロール、変化球も着実にレベルアップしており、将来のエース候補が欲しい球団がいきなり1位で指名する可能性も高いだろう。