
自民党が白い目で見られるのは誰のせい?
――自民党内では、総裁である石破首相が選挙結果の責任を取るべきだとして、辞任を求める声が大きくなっています。“石破おろし”の動きをどう見ていますか。
党のトップとして結果には責任をとるべきです。私ならさっさと辞めますね。そして、党内で総裁選挙をやる。石破首相ご自身も再選されたければ立候補されるといい。ケジメが大事です。
一方で、裏金問題や旧統一教会との関係について問題視されている議員が、石破さんに「辞めろ!」と迫っているのは大きな矛盾を感じます。一体、誰のせいで自民党が国民から白い目で見られているのか、まるで分かっていない。この間、閣僚たちと会食をしたときに、そう指摘しても、みんな「そうだよねー」って言いながらパクパクお料理を食べていて、問題意識はあまり感じられませんでした。
ポスト石破が取り沙汰されていますが、首相は問題意識という“頭”と覚悟という“心”のバランスが取れた人でないといけません。コメ問題で人気が出た小泉進次郎さんは、お父様の純一郎さんに似て自分の見せ方が上手ですが、たとえば財政再建や安全保障についてどのようなビジョンを持っているのか、聞いたことがない。答えられないかもしれませんね。
個人的に、石破さんの後任は林芳正官房長官が適任だと思いますよ。正論を言える人です。賢いし人柄もいい。ただ、本人は他人を押しのけて前に出るタイプではないので、他の派閥のボスから足を引っ張られているようです。表面上は派閥が解消したとはいえ、自民党という組織は結局、派閥支配から抜け出せないんです。