AERA DIGITALの新連載「コンプレックスの広場」に田村亮さんが登場します。「僕もたぶん、虚勢を張ってやっている部分もおそらくあるはずなんです。コンプレックスを抱えることが悪いことだとも思いません」(撮影/写真映像部・上田泰世、スタイリスト/吉川雄太)
AERA DIGITALの新連載「コンプレックスの広場」に田村亮さんが登場します。「僕もたぶん、虚勢を張ってやっている部分もおそらくあるはずなんです。コンプレックスを抱えることが悪いことだとも思いません」(撮影/写真映像部・上田泰世、スタイリスト/吉川雄太)
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 釣りにドライブ、マラソン。「自分の好きなこと」を存分に詰め込んだ動画を更新し続けているのは、タレントの田村亮さん(53)です。1993年に芸能界入りをしてから、酸いも甘いも噛み分けてきた亮さんですが、最近「くしゃみ」をきっかけにあることに気づいたといいます。(全2回の2回目/前半から続く)

【写真】エレベーター前に立つ田村亮さん

*  *  *

――YouTubeチャンネル「田村亮のYouTube」もコンスタントに更新しています。企画や編集はご自身でされているんですか。

 そうですね。今朝もオンラインで仕事をして、YouTubeに上げる動画の整理や編集をしていました。

――編集には慣れましたか。

 いやー、慣れないです。テレビ収録やロケと全然違うので、勉強しながらやってます。いくらでも手直しできるし、映像の分数も決まってないから長くなっちゃったり。締め切りもないですしね。それも含めて楽しいんですけど、意外と悩んでいますね。

――チャンネルの説明欄には、「人生を後悔しない様にやりたい事をやるYouTube」と書いています。そうした気持ちになったのはいつからですか。

 わかりやすく言うと、謹慎ですね。あそこがやっぱりポイントだったと思います。

――闇営業問題が起きたあと、そうした心境に至ったんですか。

 そこで自分の考えがガラッと入れ替わったというわけではないんです。というのも、自分のなかでは悪いことをしている感覚が本当になかったんです。

 数年前の出来事を突然、問題があると指摘されて、そこで初めて知ったことばかりでした。謹慎中に自分と向き合うなかで、問題の発覚がなんで今だったのかとかも考えました。もしかすると発覚が10年後だったかもしれない、とか。そう思ったら、自分では悪いことをしている自覚はなかったとしても要らんことなんて山ほどしてきたはずやし、いつどんな形で事件として発覚するかわからないじゃないですか。だから、やりたいことはちゃんとやろうと思ったんです。

 ただ、最初に指摘されたときに報酬を受け取っていないと嘘をついてしまったことは本当に深く反省しています。

――闇営業問題が起きたとき、亮さんは47歳でした。それまでは目の前の仕事をしっかりやっていくという感覚でしたか。

 そうですね。もちろん多少はやりたいことをって考えたりもしましたけど、能天気にやってきた。それがバランス良かったというか。仕事をしていると、「やってみたいけど今はできひんな」ということもあるじゃないですか。

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