
芸能界は「夢の国」
次の週からは、「5万円を持っている」という感じでおとなしくして、徐々に動くようにしていったら、3カ月後には、ウケるようになりました。その間に視聴者が僕の雰囲気を見て、「ああ、カマキリ男とは違うんだ」ってわかったようなんです。つまり、萩本さんが言っていたことは、「お客さんに馴染むまで変なことはやるな」ということ。そこから「笑っていいとも!」などのオファーがあり、道が開けました。萩本さんは、本当にすごい。
――「うまくいかなかった経験」から得たことはありますか?
僕は学生時代も劣等生でしたから、「できない人の気持ち」がわかるんです。例えば、何でも食べられる人は、嫌いな食べ物がある人のことがわからないんです。逆に僕は、好きな人が多い「卵が苦手」という人がいても、理解はできる。劣等生だからこそ、共感力が培われました。
――関根さんにとって、芸能界とはどんなところですか?
僕にとっては、夢の国です。みんなに夢を与えて、心は豊かになる。笑うことって、心身の健康にもいいですよね。ただ、芸能界で生き残っていくのは大変なこと。夢の国だと思っているからこそ、こうやって50年間も続けられたところはあるでしょうね。
(聞き手・加藤弓子)
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