近い距離から当てられたライトが、向井さんの彫りの深い顔立ちをくっきりと浮かび上がらせる。何かを見通すようなまなざしと、骨っぽい大きな手に、背後の白壁にプロジェクターで映し出されたネオンきらめく繁華街の風景が重なって、フィルム・ノワールのような、危険な香りが漂う一枚に
photo 蜷川実花
hair & make up miura(JOUER) styling 渡邊奈央(Creative GUILD) costume  NaNo Art/JOYEUX、HARE/アダストリア hair & make up[蜷川実花さん] 富澤ノボル
近い距離から当てられたライトが、向井さんの彫りの深い顔立ちをくっきりと浮かび上がらせる。何かを見通すようなまなざしと、骨っぽい大きな手に、背後の白壁にプロジェクターで映し出されたネオンきらめく繁華街の風景が重なって、フィルム・ノワールのような、危険な香りが漂う一枚に
photo 蜷川実花
hair & make up miura(JOUER) styling 渡邊奈央(Creative GUILD) costume  NaNo Art/JOYEUX、HARE/アダストリア hair & make up[蜷川実花さん] 富澤ノボル
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 Snow Manの向井康二さんが第一線の写真家に撮影の神髄を学んでいく連載「向井康二が学ぶ白熱カメラレッスン」。本誌AERAの表紙フォトグラファー蜷川実花さんを先生にお迎えした2回目をお届けします。AERA 2025年7月28日号より。

*  *  *

──お二人は同じくらいの年齢でカメラを始められています。

向井 え、そうなん?

蜷川 えー! いくつ?

向井 ガチで始めたのは……カメラ買ったん、小5やっけ?

蜷川 じゃ、ほんと同じくらいだ。でも私より早いわ。私、家のカメラだもん。

向井 あ、最初は僕も家のカメラ使ってて、自分のカメラほしいなって。やっぱお年玉をね、もらってたんで、いっぱい(笑)。

蜷川 いっぱい(笑)。

向井 何年か貯めたやつで、買ったんですよ。

蜷川 私も、お年玉で買った! 最初の一眼レフ。

向井 ですよね! 最初はもうキヤノンのレンズキットから。

蜷川 へええ! 私は中2だったかな? ミノルタのX-700っていうのを買ったんだけど。

向井 あー! いいですねえ。

蜷川 ズームレンズかな? ニーヨン70(24~70mm)みたいなやつ。仕事始めてからも、しばらくそれ1台でやってた(大笑)。

向井 えー!(笑)。すご! かっこいい。

蜷川 でも、なんでなんで? なんで写真やりたかったの?

向井 家族がね、写真好きで。おじいちゃんがまず、カメラめっちゃ持ってて。やから、カメラ触るのが好きで。で、お母さんが写真を撮ってくれるので、それでたぶん、始めたと思うんですよね。

蜷川 へえ! ジュニアには、いつから入ったんですか。

向井 ジュニアは小5ですね。

蜷川 じゃあ同じような時期なんだ? 9歳、10歳?

向井 ですね。10歳ぐらいです。

蜷川 じゃあ、向井くん、めっちゃ長いことやってるね、すごい!

向井 触ってない時期もありましたけど、もちろん。遊びでやってたぐらいですし。

蜷川 でもさ、小学生がお年玉で買うって、相当だよね?

向井 そうですね。初めて高級なものを自分で買ったのが、カメラなんですよ。

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