絵本はたくさん読んでくれたけど、絵本の次のステップにはどんな本がいいんだろう? そんな悩みを抱えるママ・パパに向けて、幼年童話を中心に、絵本から読みものへの橋渡しとなるおすすめの一冊を紹介します。
あらすじ
トガリネズミの子どもたち、キッキとセッセとクックは、トガリィじいさんの話が大好き。今日もトガリィじいさんの部屋に話を聞きにやってきました。
トガリィじいさんは上機嫌で、とっておきの話をしてくれます。若い頃、トガリ山に登ったときの大冒険の話です。トガリ山は、トガリネズミの祖先が生まれたといわれる山。てっぺんはいつも雲に隠れていて、まるで天につきささっているかのようです。トガリィ家では、若いときに一度はトガリ山に登るよう言い伝えられてきました。

トガリィは非常食の干したミミズを入れたリュックサックを背負い、トガリ山を目指して草原を進みます。道すがらでは、ルリシジミやジョロウグモ、ミズスマシなど、さまざまな生き物との出会いもあります。後半では、その後の相棒となるテントウムシのテントや、トガリ山を見つめる巨大な岩ザル、カロリンカロリンと変な音を立てて歩く、見たこともないような謎の生き物も登場して、お話を盛り上げます。
絵本作家・いわむらかずおさんが、日本各地の野山を取材し10年以上かけて仕上げた長編物語のシリーズ第1巻。シリーズは全8巻で、最後まで読むと、トガリィのハラハラドキドキの大冒険の結末を見届けることができます。
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