
7月3日にスタートした大阪舞台のドラマ「ロンダリング」で、単独初主演を務めるなにわ男子・藤原丈一郎。“死者の声が聞こえる”という特殊能力を持つ、売れない俳優の緋山鋭介役を演じる。役柄との共通点、そして関西ならではの密な関係性とは──。AERA 2025年7月14日号より。
【写真】“売れない役者”役を演じる、なにわ男子・藤原丈一郎さん
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緋山は、事故の起きた物件に住む「ロンダリング(洗浄)」を引き受けながら、死者の声を聞いてその気持ちにまでも寄り添い、手をさしのべていく。藤原は「住むのは絶対無理です。絶対ないです、おばけいるんやったら」「ちょっと怖い」と笑っていたが、自分も「人に手をさしのべる回数は多いかもしれないですね」とは認める。
人の力になりたい
「もちろん、自分が困ったときに助けてもらえたら、やっぱりうれしいですけど、でもいちばんは、何かあったとき、人の力になりたいっていうのが僕の根っこの部分にある。芸能関係に限らず、学校の友達に対してもそうですね」
考えて動くというよりは、自然な自分の気持ちに従った結果、人に寄り添うというのが藤原らしい。逆に、手をさしのべてもらってうれしかった経験は?
「デビュー前、グループも組んでいないときに、(現SUPER)EIGHTさんのライブに行ったら、横山(裕)くんが、僕とリチャード(現Aぇ! groupの草間リチャード敬太)をご飯に連れてってくれて。『頑張っていたら絶対誰か見てるよ』って。何げない言葉ですけど、それが僕らのね、支えになった。
しかも実際に横山くんが、関西Jr.に面白いやついるからテレビに出せないですかね、って動いてくれて、横山くんの特番に僕とリチャードと室龍太くん3人で出ることができた。先輩が手をさしのべてくれたおかげなので、僕らもめっちゃうれしかったですね。
横山くんは、みんなが成長する姿をすごく喜んでくれているので、いまではYouTubeで『横山会』をやるようになったぐらい(笑)」
関西の縦のつながりを
そうした関西ならではの密であたたかな関係性は、本人たちのみならず、見守るファンのことも幸せにしているように感じられる。
「関西の縦のつながり、絆っていうのは、本当にいまでもずっと続いているので、もっともっと僕ら、なにわ男子が、Aぇ! groupが、いまのジュニアの子たちと長い絆を育めたらなって思います」
そんな、現在の藤原をかたちづくった“ホーム”の街が、今回のドラマの舞台でもある。
「僕にとっては初単独主演を大阪の地でできたっていうのは、本当にうれしいこと。すばらしいキャストのみなさん、スタッフさんと一緒に作り上げたので、ぜひ見届けてもらえたらなと思います」
(編集部・伏見美雪)

※AERA 2025年7月14日号より抜粋
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