
羽ばたく時が来た
デビュー曲の「Butterfly」は夢や理想に向かって飛び立とうとする姿を蝶に重ねた壮大な楽曲だ。これまで数々の困難を乗り越えてきたYOSHIKIの経験値も込められている。
YOSHIKI:僕はデザイナーに例えるとオートクチュールのように曲を作ります。ボーカリストの可能性を最大限まで引き出すことが好きなので、まず美麗-Bi-ray-のみんなの広い音域を生かして、非常に広い音域のデビュー曲を作ろうと思いました。普通の人はなかなか歌えない曲にもかかわらず、キャッチーで口ずさみたくなるような曲をイメージしました。何度かスタジオに来てもらって、何オクターブか歌ってもらってそれぞれの音域を分析した上でキーを決めていきました。
歌詞ではみんながやっと羽ばたく時が来たということを描きました。4人とも決してすぐにデビューに至ったわけではなく、「歌唱王」に出る前にもいろいろなオーディションに挑戦してきました。みんなとても若いですが、様々な経験を味わってここまで来たということを楽曲に込めたかった。そういう思いは多くの人の人生にも通じると思っています。
「NOと言える人」と「YESと言える人」を対比させた描写にもYOSHIKIの信念が宿っている。
YOSHIKI:NOから始まる人とYESから始まる人がいると思うのですが、僕はどちらかというとYESから始めます。NOと言ってしまうとそこで終わってしまうので、どんな困難なことだったとしても、まずはYESから入るべきだといつも思っています。ただ、そうは言っても陰で泣いてしまうこともあるという思いも込めました。もちろん歌詞の主役は美麗-Bi-ray-のみんなではありますが、僕自身も現在進行形で困難にぶつかり続けています。壁を時には乗り越え、時にはぶち破ることを繰り返して生きてきました。年齢やジェンダーに関係なく、多くの人がそういうふうに人生を生きていると思っています。

Hinata:すごく素敵な曲だと思いました。蝶のように羽ばたきながら夢や希望に向かって進んでいく中で、どんなに悲しいことがあっても落ち込むことがあっても、前を向く勇気をくれる一曲になっています。私は英語の「TH」「R」「L」の発音がちょっと苦手なので、そこは特に意識して丁寧に歌いました。ハモリも少し苦手意識があったんですが、何度も練習して綺麗にハモれるよう努めました。一方で、低音は私の強みなので、しっかり生かせたと思います。