なんかね、どうも使いづらい。受付で券を提示する時、毎回びくつく私。どうも、誰かに後ろ指を指されるような気がしてしまう。「お前こんなところで税金使いやがって」とか思われてやしないかとか。別になんの悪いこともしていないのになぜ……と考えていてハッとした。
もしかすると、いろんな場面で私と同じように感じているお年寄りは少なくないのかもしれない。何しろ、高齢者は特権を得ていて、その分若者が割を食っていると言うのは、昨今では実に当たり前に聞く「評論」である。個人的にはそんな世代間対立を煽る人が全く好きではないが、そんなこと言ってる間にフト気づけば、自分がその「特権を得ている高齢者」の仲間入り。
ってことは、これからは何かと身をすくめて生きていかなきゃならないのだろうか。なんだか急に息苦しくなる。老人がビクビクしてる世の中。それってみんなが望む世の中なのか。
※AERA 2025年6月23日号
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