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楽天・プラス」シリーズのほうは原則、海外ETFは使わず、個別銘柄を指数と同様の割合で買い付ける直接運用だ。

「eMAXIS Slim」「購入・換金手数料なし」「たわらノーロード」などのシリーズと同じレッドオーシャンである。

「『楽天・プラス』の6本合計で純資産総額1兆円目前です。『楽天・インデックス』は9本合計で2.2兆円(共に2025年4月30日現在)まで来ています」

 新NISAをどう見ている?

「新NISA口座はまだ増えます。自分の将来を考えて、誰もが資産形成するという制度の本質から見てNISAは成功しなければならない。

『誰もが資産形成』のレベルまで持っていければ日本という国が変わると信じています」

楽天・プラスは不当に安い?

 ここで「純資産総額トップの『eMAXIS Slim』を意識していますよね」と切り込んだ。

 東社長は「Slimさんは別格ですよ」と答えた。

「抜きたい」というライバル心は筆者には感じ取れなかった。

「注力するのは、便利で実用性の高いブランドとして楽天証券のお客さまに認識してもらうことだと考えています」と続けて、単純な後追いではない姿勢を強調した。

「楽天・プラス」は現在、楽天証券専売の6本だが、種類を増やす予定があるかを聞くと「常に考えてはいます」と即答。

 投資家目線で気になるのは、信託報酬0.1%前後の超低コストなのに残高に応じて毎月のポイント還元までしていること。

 どんなに売れても販売会社=楽天証券の儲けはゼロで、運用会社=楽天投信投資顧問と受託会社が微々たる利益を得るのみ。

 資産運用ビジネスとしての見た目は赤字に見える。そんなことを続けて長期的に持続可能なのか。

「販売会社は大変だと思いますが、委託(運用会社)にとって現行の信託報酬は不当な安さでもない。

 今後は、より正確な『インデックス運用の質』を見ていただきたい」

取材・文/中島晶子(AERA編集部)、大場宏明

編集/綾小路麗香、伊藤忍

AERA Money 2025夏号』から抜粋

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