
3月20日、韓国統計庁が昨年の婚姻・離婚統計を発表した。それによると、国際結婚は前年比1000件増の2万1000件にのぼった。そのうち、韓国人男性と外国人女性のカップルでは、日本人女性との婚姻が1176件を記録した。全体ではベトナム(32.1%)、中国(16.7%)、タイ(13.7%)といった国の女性との結婚が多いが、日本人女性との婚姻数は前年比で40%も増加。2015年以来の推移を見ると最も多い結果になった。その理由とは。
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「日本人女性と付き合って、結婚したい」
韓国統計庁の人口動向担当課長は、メディアに対し「日本製品不買運動などで韓国と日本の若者間の交流が減少したが、最近は再び活発になっており、その影響で日韓間の国際結婚も増えている」とコメントしている。
筆者が10、20代だった1990~2000年代初頭には、韓国人男性と日本人女性のカップルは「珍しい」と言われるほどだった。しかも、当時は日本人女性と聞くと、旧統一教会などカルト宗教の影響で韓国に嫁いできたのではないかという偏見が先に立っていた。
日本の経済力が韓国より圧倒的に強く、日本人女性の生活水準に見合うだけの経済力を持つ韓国人男性は少なかった。1998年の金大中大統領と小渕恵三首相による日韓共同宣言で、韓国での日本大衆文化の解禁が進むまで、日本の女性芸能人や音楽に触れる機会も限られていた。そもそもお互いの名前や年齢を把握するチャンスすら少なかった時代に、言葉も文化も異なる者同士が親しくなるのは至難の業だった。
しかし、時代は変わった。2002年のサッカー日韓W杯以降、日本での韓流人気が高まり、日本人女性の中には韓国人男性に好感を持つ人も増えてきた。日本人女性がK-POPアイドルとして韓国でデビューし、圧倒的な人気を得たことも、韓国人男性側の日本人女性へのイメージを変質させていった。イ・ジフンとアヤネ、シム・ヒョンタクとサヤなど、韓国の男性芸能人が日本人女性と結婚するケースもひと役買っているといわれる。
近年の“日本旅行ブーム”もあり、「日本人女性と付き合って、結婚したい」と夢見る韓国人男性も増えているという。実は筆者も日本人女性と結婚したひとりだ。友人知人から「日本人女性を紹介して」と頼まれることが少なくない。韓国内の日韓カップルのコミュニティーに接する機会も多い。
そんな韓国人男性に日本人女性観を聞いてみると──。