
巨人・岡本和真の負傷が球界全体に影響を及ぼしている。巨人はすぐさま戦力補強を行ったが、今後も何か動きがありそうな気配が漂っている。
5月6日、ゴールデンウィーク最終日に行われた巨人vs阪神「伝統の一戦」(東京ドーム)。初回無死一塁の場面で、阪神の打者走者・中野拓夢と巨人の一塁手・岡本が交錯した。
「球界では何度も起こってきた事故。両者が懸命にプレーしている中で避けようがない。左肩や左肘に重傷を負うことが多く、選手生命に影響する可能性もあるので心配」(巨人OB)
岡本は接触プレー直後に交代したが、その後の診断で「左肘の靱帯損傷」が判明。全治3ヶ月前後とされる大怪我を負ってしまった。
今季は打撃好調を維持。打率.308、8本塁打、25打点を記録するなど、首位争いする巨人の中核を担っていた。「代わりがいない選手なので心配ですよね」と、負傷翌日にファーム施設で岡本と出くわしたOB松井秀喜氏もコメントしている。
「巨人編成部の動きが素晴らしかった。以前から水面下で話はしていたのだろうが、若手のビッグネーム同士の移籍を短期間でまとめあげた」(在京球団編成担当者)
1週間も経たない5月12日にソフトバンク・リチャード内野手を獲得(交換要員は秋広優人内野手、大江竜聖投手)。岡本離脱で層が薄くなった右打ちの大砲を即座に補強した。
「両者の思惑が完全一致。ソフトバンクは柳田悠岐が故障しており、秋広の獲得可能性を探っていたという。巨人も岡本のメジャー挑戦願望もあり、リチャードの調査はしていたはず。今回の事故で交渉が一気にまとまったのだろう」(スポーツマネージメント会社関係者)
「昨オフにはソフトバンクの正捕手だった甲斐拓也がFAで巨人移籍、大活躍している。感情的な部分で両球団の関係性が悪化してもおかしくない。しかし、両球団間のパイプは太くなっているようだ」(在京球団編成担当者)
巨人側が交換要員2人を準備したことからも、両球団の関係性が伝わってくる。(巨人は)過去にも日本ハムやロッテと良好な関係性を築き、シーズン中でも移籍をまとめてきた実績を持つ。ソフトバンクとの間で次の移籍選手候補として名前が出ている選手もいるとされる。