
「やめたい」と思っても続けられた理由
今年デビュー30周年を迎えるが、「正直実感はないですね。長いような短いような……」と振り返る。
「私は周りの環境がけっこう慌ただしくて、いろんな出来事がありました。やはり『商品としての岡本真夜』があるので、いろんな人がいろんなことを言ってくるんです。人間不信になってしまって、いろんなことを心配して楽曲制作に没頭できないことがあったりして、それはつらかったですね。正直、結婚したタイミングもそうでしたけど、『やめたい』と思うことは何度もありました」
そんなつらい状況があっても歌手を続けられたのは、ファンの存在があったからだ。
「ファンの皆さまが常に待ってくださっているというのは、すごく心強いです。それに私自身も、音楽だけは小さいときから負けず嫌いで、やっぱり『続けたい』と思っていました。諦めない気持ちはけっこう強いです。なにかあったらどん底まで落ちるんですけど、切り替えはけっこう早いほうなんです」
ようやくここ2年ほどですべての状況がしっかりと整い、信頼できる人と落ち着ける環境をつくれたのだという。それもここまで続けてきたからこそたどり着けたのだと、しみじみと語った。
そんな岡本さんに、これからなにか挑戦してみたいことはありますか、とたずねると「挑戦というよりは、環境が整った状態で新曲を形にしたいです」と返ってきた。
「ミニアルバムになるか、フルアルバムになるかはわからないですけど、出せるように今動いています。ツアーも数年やっていないので、それに向けて頑張っていきたいなと思います。ファンの方に会いたいという気持ちはもちろん、自分自身が歌いたいという気持ちが大きいですね。これまでけっこう人に気を使ってきた部分も多かったので……これからは自分のために無理せずいきたいな、とも思っています」
(藤井みさ)
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