撮影/岡田晃奈

 僕の土台になっているものは、すべてあの会社で叩き込まれました。清掃の仕事からいきなり外資系証券会社に就職ですから、もちろん任されたのは底辺中の底辺のような仕事。アナリストの下にいるジュニアアナリストのアシスタント業務です。でも僕は嬉しかった。その部署の全員の雑用を日々こなしていたおかげで、ほぼすべてのアナリストと繋がることができました。みなさんにすごくかわいがっていただいたし、知識もいっぱいつけることができました。

 あれから20年ほど経った今でも彼らとの交流は続き、今やっている地方創生事業も彼らと考えて事業化しました。彼らの存在は僕の財産です。巡りあわせに本当に感謝しかありません。

――明るく素直なキャラクターが生きているのかもしれません。

 妻は結婚する時に「この人と結婚したら食いっぱぐれることはない」と思ったそう(笑)。確かに僕は前向きだし、意欲的だと思います。人にも恵まれ、人を大事にしています。資産形成に重要な「心の健康」をキープするために人間ドックと並行して、定期的に心療内科で医師に診てもらって、心の健康もチェックをしています。自覚はなくても見えないところで心にストレスがかかる仕事です。どんな時も笑顔で元気で生活できるように心がけています。

(構成/ 編集部・大崎百紀)

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