
――お金が貯まりにくい人とはどのような人でしょうか。
私が強く申し上げたいのは、もっともお金が貯まりにくい人の典型は「東京で賃貸物件で一人暮らしの人」です。とにかく家賃が高い。これからもどんどん厳しくなるでしょう。40代で年収400万円未満で、もし田舎にご実家がある方であれば、東京で高い家賃を払ってお暮らしになるより、ふるさとに帰って生活するほうがいいと思います。地方だと家賃も食材コストも安く抑えられ豊かな生活ができると思います。
体力もある20代の若いうちは都市部で挑戦してもいいと思います。東京には優秀な人がいっぱいいます。体力もあり頭も良くて、性格もいい。そんな人はごろごろいて、そういう人に仕事が集まっていきます。東京で勝負をしたい、生き残っていきたいと思ったら専門性を身につけて磨いていくことです。自分の強みを見つけて、自分にしかできないことを伸ばしていくことです。40歳を過ぎたら、自分の得意とする1つの分野で90分間話せること、またはそのテーマで3万6千文字の論文を書けなかったら東京で暮らすのは厳しいですよ。自分に武器がないということですから。
「教えていただける」
――資産形成や投資に必要なこととは?
僕はとにかく恵まれていたと思います。いまだに小泉純一郎さんや武部勤さんから声をかけていただいたり、かわいがってもらったり。分からないことがあったら、教えてもらえる人が近くにいて、気軽に相談できる人もいます。「教えていただける」というのは、資産形成においても投資においても非常に大切なこと。「お前には話したくない」なんて思われるような生き方をしている人はどんどん人脈が減っていきます。そういう人は金脈が細っていると思います。人脈は金脈ですから。
僕はただただ自分を助けてくださる全ての方に感謝をしながら敬意を示して生きてきました。僕の人生の最大のラッキーは、清掃員時代にスカウトされて、そのビルの中にある外資系証券会社に勤められたことです。