B:CS証券の人はだいたいみんな「パッケージ(割り増し退職金)待ち」と言ってますね。どうせクビを切られるんだから……と自ら退職してしまうと、「同業他社に行くときは今の顧客と連絡を取るな」などといろいろな条件を付けられるし、足元を見られていい条件の転職先が見つかりにくくなるので。

A:ただ、CSは業界ではケチな会社として有名なので、満足のいくパッケージが用意されるのかどうか……。

──海外の銀行危機は過ぎ去ったのであれば、今年の相場見通しは明るい?

C:あのオマハの賢人、ウォーレン・バフェットが日本株は買い!と言っているので、今年は間違いなく株は上がると期待しています!

B:日経新聞のインタビューで「米国以外では日本が最大の投資先」と話していましたね。バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが保有する株式時価総額は約40兆円。その大半がアップルを始めとした米国株なので、割安の日本株を仕込んでリスク分散したいようですね。

A:実際、割安株はこれから間違いなく買いですね。3月末に東証はPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る上場企業に対して、株価を引き上げるための具体策を提示せよと求めた。PBR1倍割れは、保有する資産に対して著しく株価が低い状態。そんな企業が1800社で、上場企業の半分以上を占めている。東証の要請に応じなくても罰則があるわけではありませんが、「東証が意識改革を促しても株価対策を行わない企業」のレッテルを貼られたら、機関投資家はおろか、個人投資家も寄り付かなくなる。PBR1倍割れ企業は、対策を急がざるをえないでしょう。

C:バリュー(企業実態と比較して株価が割安な銘柄)投資家が、ついに浮かばれますね。アベノミクス相場では、ずっと主力株ばかりが上がってバリュー株がなかなか上がらなかったので。

■月面着陸に期待 新規IPO銘柄

D:24年から「つみたてNISA」の年間投資枠の上限が3倍に増え(一般NISA枠は2倍に拡充)、非課税保有期間の無期限化が実現することも、個人投資家とマーケットにとってプラスですね。岸田文雄首相は金融所得課税の強化を考えるなど、外国人投資家からは「マーケット・アンフレンドリー」な首相として認知されていましたが、このNISA拡充&恒久化はグッジョブです。

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