ナスダッ子さん
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 先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2025年3月31日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。

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 東京・銀座に投資家が集まるバーの公式アンバサダーでもあり、専業投資家のナスダッ子さん(63)。30年間の専業主婦から夫のリタイアを機に株式投資を始めた。米国株投資で成功し、いまや総資産額は3億円を超える。インタビューの【後編】では銘柄を選ぶ基準、初心者へのエールなどを聞いた。

――素人には銘柄を選ぶ基準さえわかりません。選ぶ基準を教えてください。

 私が考える3大原則をお話しします。1つ目が「市場が拡大している業種から選ぶ」ということです。世界中からお金が流れ込んでいる業種を選ぶこと。次に「その中でも、ど真ん中の銘柄を選ぶ」。業界をけん引する銘柄と周辺銘柄がありますが、圧倒的なシェアや優位性を誇る銘柄を選ぶこと。他の企業にはマネができない唯一無二の特徴や高い技術を持っている銘柄です。わかりやすくいえば、世の中のインフラになっている銘柄を選ぶということですね。

この会社で働きたい

 3つ目が、これは意見が分かれるところかもしれませんが「下がっても保有し続けることができる銘柄を選ぶ」です。これは私流の原則ですが、やはりある程度好きな銘柄でないと下げたときでも持ち続けることができない。下がっても、長いスパンで見て将来性を期待できて、その企業を応援できる。そういう銘柄を選ぶことです。言い換えれば、苦楽を共にできる銘柄です。その社長が好きとか、社風が好きとか、この会社で働きたいとか、そういう思いがあれば、その企業が生み出すサービスや商品に期待して、待ち望むことができますよね。

――3大原則は参考になります。

 最初のころはスクリーニングして残った銘柄をいろいろ試したくて、保有する銘柄が20くらいに増えてしまったことがあります。そうするとすべての銘柄の動きに目が届かなくなってしまいます。なので、絞りました。何を根拠にしたかというと、チャートを見比べて、同じ動きをしている銘柄があったらその中から1つを選ぶ。同じ要素で動く銘柄だから、その中で一番有望と思えるものだけでいい。違う動きをしているものは違う要素を持っているので上がるタイミングが違うかもしれないと考えて残しました。保有する銘柄を決めたらポートフォリオに入れます。

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