ソニー FE 50mm F2.8 Macro
ソニー FE 50mm F2.8 Macro
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α7シリーズ用標準マクロレンズ

 ソニーα7シリーズのユーザー待望の50ミリ標準マクロレンズの登場である。

 開放F2.8でマクロとしては明るく使いやすい仕様だ。ミラーレス機の特性を生かした設計で、小型・軽量化も図られていることが特徴だ。

 マクロ領域撮影で最も高性能になるように設計されているはずだが、もちろん通常の50ミリ標準レンズとして、風景やポートレート撮影にも使える万能レンズといえる。

 最短撮影距離0.16メートル、最大撮影倍率は等倍。最近のマクロレンズは合焦点のシャープネスに加えてボケ味にも配慮されている。本レンズでも絞り羽根は7枚で、少し絞ったときの点光源のボケも円形になる。EDガラスで色収差、非球面レンズで像面湾曲の補正を行うなど凝った仕様だ。防塵・防滴構造でフィールドでの撮影にも安心だ。

悪天候下で足元が悪く、やむをえず手持ちで撮影。最至近距離なので、高感度設定、絞り開放に設定したが、5軸手ブレ補正を加えた効果もあり、シャープな描写を得ている●α7II・AE(絞りf2.8・1600分の1秒・-0.7補正)・ISO800・WB:マニュアル・RAW
悪天候下で足元が悪く、やむをえず手持ちで撮影。最至近距離なので、高感度設定、絞り開放に設定したが、5軸手ブレ補正を加えた効果もあり、シャープな描写を得ている●α7II・AE(絞りf2.8・1600分の1秒・-0.7補正)・ISO800・WB:マニュアル・RAW
レンズ構成図
レンズ構成図

デザイン
フォーカスレンジリミッターとフォーカスホールドボタンが搭載されており、マクロ領域での撮影に対応。軽量だがつくり込みもよいレンズである

使用感・操作感
カメラはα7IIを使用したが、マクロ領域ではレンズ繰り出し量が大きく、AF速度が遅くなるのは多少気になる。フォーカスレンジリミッターを適宜に使用し対処したい

描写性
透明感もあり、マクロレンズらしく絞りをまったく選ばない描写で信頼性の高いレンズである。ボケもニュートラルで気持ちのよい描写だ

◆赤城耕一

*  *  *

●焦点距離・F値:50ミリ・F2.8●レンズ構成:7群8枚(非球面レンズ1枚、EDガラス1枚)●最短撮影距離:0.16メートル●最大撮影倍率:1倍●画角:47●フィルター径:φ55ミリ●大きさ・重さ:約70.8×71ミリ、236グラム●価格:税別6万8000円(実売5万9000円)●URL:http://www.sony.co.jp