竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

【写真】厳しい言葉も含め、あれこれと声をかけてくれる人は、みんな恩人に!

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 4月。各企業には新社会人の方々が入り、新たな部署に異動してくる社員もいて、それぞれの場所で「新しい組織」が動き出す季節ですね。

 部下を持つ立場の人たちの中には、世代の違う新入社員や、異動してきて初めて会う社員への対応を心配されている方も多いのではないでしょうか。

 新しい方と仕事を始めるとき、上司である立場の人は相手の「いいところ」をまずは一生懸命見つけてあげてほしいと、私は思います。

 人はそれぞれ、ダイヤモンドの原石を持っています。その人のいいところが見つかると、見つけた方もうれしいですし、見つけられた方もそれを言葉にしてもらえただけでうれしいはずです。

 もちろん、課題や、十分と思えないところも目につくかもしれません。でもそれは逆に言えば「伸びしろ」の部分。「まだまだ成長できるところがたくさんあるな」とポジティブに後輩を見てあげる心がけが大事です。

 そこまで気を使って部下を指導する時間もとれない、と感じる方もいるかもしれません。でもその時間は実は、「自分に何ができていて、何ができていないか」を確認する時間にもなります。後輩の成長につながり、それが自身の成長も押し上げ、上司としてもっと大きな仕事にチャレンジできる。そんな時間につながっていくんです。

上司と部下は、互いに成長できるような関係が望ましい(写真はイメージ)

 一方で、私が部下や後輩の立場だった頃を思い起こすと、何となく「邪魔くさい人」と感じる上司や先輩ほど、ありがたかったなと感じます。

 目をかけてくれて耳の痛いことも率直に言ってくれた方。「真面目に頑張ってるな!」とこまめに声をかけてくれた方。そんな方ほど、私の成長を支えてくれた気がします。

 厳しい言葉も含め、あれこれと声をかけてくれる人は、みんな恩人になる。それくらいの気持ちで、上司や先輩と向き合ってほしいと思います。

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