
――放送後、「ギャラ飲み」のオファーは増えましたか?
うん、一気に増えたね。前回のザ・ノンフィクションの放送(2020年4月)で取り上げてもらったときも1カ月で60万円近く入ったけど、それに近いかな。「楽をして金を稼ぐな」って言われるんだけど、大変さをわかってないんだよ。1回のギャラ飲みの相場は2万円なんだけど、こっちが2時間半ずっとしゃべって、お客さんをヨイショしなきゃいけない。集中力と話術が必要だし、誰にでもできることじゃないから。
借りた金は必ず返す
――活字で伝えるのが非常に難しいですが、小堀さんは直接話すと根が悪い人でないように感じます。
そう! そうなんだよ。おれの良いエピソードが一つも出てこない。番組スタッフはどんな編集をしたんだって。後輩に子供ができたとき、ご祝儀をあげたんだよ。中身が1000円しか入っていないけど。そこらへんも全部カットされている。あと、おれは借りた金は必ず返す。今、消費者金融や友人からの借金が全部で150万円ぐらいあるけど、落語家時代の後輩の隅田川馬石には15万円を借りて25年後に返したから。競馬で60万円ぐらい当たったときがあって、利子で3万円もつけてね。銀行だってそんなに利子をつけない。時間はかかるけど、しっかり恩返しはするんだよ。
(聞き手・平尾類)

