百田夏菜子さんと「氣志團」の團長・綾小路翔さん(撮影/写真映像部・松永卓也)
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 ももクロのリーダー・百田夏菜子さんがホストとなり、月替わりのゲストとトークを繰り広げるAERAの対談連載。新たにお迎えするのは、「氣志團」の團長・綾小路翔さんです。

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 昔から集団行動が大好きだという綾小路さん。しかしバンドというものは一筋縄ではいかないそうで──。AERA2025年2月10日号より。

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百田夏菜子(以下、百田):お越しいただいてありがとうございます!

綾小路翔(以下、綾小路):こちらこそ素敵な企画に呼んでもらえて嬉しいです。

百田:ライブ以外の場でお会いするのは新鮮ですね。

綾小路:そうですね。ももクロちゃんには「氣志團万博」の1回目(2012年)からずっと出演してもらってるし、「ももいろ歌合戦」でも毎年共演しているけど、面と向かってしゃべる機会はあまりないですもんね。

百田:というか、こんなにライブでご一緒しているのに、バックステージで氣志團さんのほうから話しかけてもらった記憶はほぼないです(笑)。

綾小路:ははは! うちはコミュニケーション能力の低い人たちの集まりですから。

百田:皆さんいつもちょっと恥ずかしそうにされていて。

綾小路:そうなの。こんなに長く生きてるのにいまだに中坊ぐらいの感じで、異性に対してすごく緊張しちゃう。感覚が幼いというか、昭和なんです。

百田:でもすっごく優しいんですよ。そっと見守ってくださる感じで。

綾小路:楽屋でもみんな大人しくて、ボソッとしゃべってクスクス笑ってるような人たちですからね。メンバーで会議をしても、僕とトミーくん(西園寺瞳)の二人だけがバチバチに議論して、他の4人は言いたいことがあっても黙って聞いてるの。

百田:どうしてですか?

綾小路:トミーくんは一人だけ学力が高いんですよ。他のみんなは自分がめちゃくちゃ馬鹿だという自覚があるから「俺たちがしゃべってもきっと全部間違ってる」と思っちゃうみたい。だけど僕とトミーくんの意見が合致した時はむしろ危険信号で、それは大体失敗する。要するに、すごく真っ当で賢いトミーくんと、馬鹿なくせに知的なことがしたい僕の二人だけで突っ走ると、どこか鼻につくものになるんですよ。でも残りの4人が「それいいね」って言ってくれる時は多くの人に届くものができる。本当に不思議な集団ですよ。「偏差値カースト制度」って言われてて、偏差値5から72までいますから。

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