ノリさん(20 代、証券会社事務職)のぼやき
なぜ、文章の内容が全然頭に入ってこないんだろう? ただ文字を追っているだけ……。
仕事上のメールで特に長めの文章のものを読んでいると、目で文字を追ってはいるんですが、意味のある文章として頭に入ってこない感じがあります。
先日も全社員宛てに届いたメールに、ある期日までに必要な提出物について書かれていたのですが、内容を読んだにもかかわらず全く把握できていなくて、自分だけ未提出になってしまいました。業務上読むべき資料やレジュメ、新聞なども頭に入ってこず、悩んでいます。
視覚型、聴覚型、体得型…あなたはどのタイプ?
人によって、得意な情報入力の感覚器があります。これは認知スタイルという情報処理のひとつのあり方です。視覚型(情報を目から受け取るのが得意)、聴覚型(情報を耳から受け取るのが得意)の他には、体得型(実際に体を動かして学ぶのが得意)があります。
視覚型は、初めて触る家電なども説明書を読み込んだり、図示されているものがあれば理解しやすいタイプです。メールや文書といった形で情報を届けるとうまく入ります。
聴覚型は、家電の使い方を誰かに教わりながら習得していったり、セミナーに参加して学び合ったりするなど、一人で本を読むよりは誰かと教え合うほうが情報が入りやすいです。
体得型は、初めての家電も実際にあれこれ触ってみて、使い方を学んでいったり、そばでお手本を見ていて真似して学んだりするのが得意です。このように、認知スタイルによって、仕事の覚え方や情報伝達の仕方に大きな違いがあるのです。
ノリさんは、聴覚型のようです。視覚情報を処理する能力が弱いため、メールなどの文章を読んでもその意味を理解するのに時間がかかります。また、内容が複雑な場合、視覚情報だけでは理解が難しく、内容が頭に入ってこないことがあります。
反対に、ノリさんは、誰かに口頭で教えてもらったことはよく覚えているし、雑談にすぐに加わっていけるので、聴覚情報を処理することには長けているようです。自分はどれが得意な認知スタイルなのかを認識して、情報の入力の方法を見直してみましょう。