今年のステップアップツアーではフンドーキンレディース3位タイ、山陰ご縁むす美レディース単独4位などトップ10に4度食い込んでおり、プロの舞台でも一定の成績を収めているのは、今後のプレーにもいかされるはず。1999年12月生まれは、稲見萌寧や菅沼菜々らと同学年で「狭間世代」に当たるが、先にトップの舞台で活躍する同級生たちに負けないプレーを見せてもらいたい。

 14位タイでプロテストを終えた山口すず夏も注目に値する。現在24歳になった山口は、2015年の全米女子オープン日本地区予選を2位で通過し、日本人最年少の14歳で本戦に出場。2018年にはオーストラリア女子アマチュア選手権で日本人初優勝を達成し、同年の米女子ツアーの予選会を通過して、2019年の米ツアー出場権を獲得した。2022年までツアーに参戦していたが、目立った活躍がなく、最も良かった成績は2019年のISPSハンダ・ヴィック・オープンの22位タイとなっている。

 国内のプロテストには2021年から挑戦しており、ようやく念願の合格を手にしたわけだが、山口が見据えるのはやはり世界の舞台。来季のレギュラーツアー出場は限られそうだが、山口も目が離せないプレーヤーだ。

 毎年、新陳代謝が激しい女子プロの世界で生き抜くのは至難の業。狭き門を潜り抜けたルーキーたちがどんなキャリアを積んでいくのか見守っていきたい。

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