
定番標準レンズがツァイスで登場
プラナー名の50mmF1.4といえばカール ツァイスの一眼レフ用標準レンズのレジェンドともいえる存在であるが、今回ソニーEマウント用として満を持して登場した。
レンズ構成をみると、いわゆる対称型の「プラナー」(ダブルガウス)タイプとは異なるかなり凝ったものになっていて、9群12枚ものぜいたくな構成である。同じツァイスブランドでコシナ製造のOtus1.4/55やMilvus1.4/50とも異なる独特なレンズ構成だ。非球面レンズ2枚、EDガラス1枚を採用、像面の平坦性と色収差を補正し、α7RⅡのような高画素機においても、満足のいく性能を目指したものだろうが、実写でもそれは確認することができた。
前述のOtusやMilvusとは違いAFレンズということもあり、お世辞にもコンパクトとはいえないが、バランスのよい重量感が絶妙だ。インナーフォーカスでレンズの全長は変わらないタイプなので、使い心地も配慮されている。
ミラーレス機であるα7シリーズの短いフランジバックの特性を生かした高性能な標準レンズに仕上がっている。

デザイン
高価なレンズだけに、しっかりとしたつくり込みで好印象である。フードも深く効果的だ。絞り環があるのは、絞りによる作画の自由度をできるだけ生かしてほしいという配慮だろうか
使用感・操作感
撮影距離によるレンズ鏡筒の伸縮もなく扱いやすいレンズである。リングドライブSSMの効果により、レンズの移動もスムーズで、AFスピードも速い。MF時のフォーカスのトルク感にも品格を感じる
描写性
従来のプラナーとは明らかに異なる描写。球面収差によるにじみやハロの影響は皆無。合焦点は見事なシャープネス。ボケも美しい。コマ収差、歪曲収差の補正も良好だ
◆赤城耕一
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●焦点距離・F値:50mm・F1.4●レンズ構成:9群12枚●最短撮影距離:0.45m●最大撮影倍率(35mm判換算) :0.15倍●画角:47°●フィルター径:φ72mm●大きさ・重さ:φ83.5×108mm・約778g●価格:税別19万円(実売18万6300円)
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