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Eマウント/VMマウント用のコンパクトな超広角レンズ
コシナのフォクトレンダーレンズ群の中でも登場時から人気だったウルトラワイドヘリアーの12mmF5.6が、光学系も新たにⅢ型になり登場する。
最初の製品は2000年発売で、ライカLマウント互換で距離計連動カムは省略されていた。Ⅱ型は光学系をそのままにVM(ライカMマウント互換)になり、距離計連動カムが追加され、使いやすくなった。
時代とともにデジタルカメラで使用されることが多くなったが、不思議なことに、このレンズより焦点距離の長い同社のSUPER WIDE-HELIAR15㎜ F4.5Asphericalよりも周辺の色かぶりは少なかったことでも注目をされていた(15mmも同様に、現在は新光学系のⅢ型になっている)。
とはいえ、カメラによってはまったく色かぶりが起きないわけでもない。今回のⅢ型で光学系は一新され、射出瞳位置が見直され、周辺部の撮像素子に光が直線に届くようになり、色かぶりは解消された。
同時にソニーEマウント用も登場するが、こちらは電子接点を有しボディーへの情報伝達ができ、Ex if情報の反映や手ブレ補正にも対応している。
![ライカM(Typ240)を使用して、フレーミングはEVFで行った。日常の景色が別世界になる。周辺光量落ちは無補正のままだが効果を上げた。色かぶりもない●ライカM(Typ240)・AE(絞りf9.5・1000分の1秒・- 0.3 補正)・ISO200・RAW](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/618mw/img_63ef420a81ab330a156250806bee1fe359811.jpg)
デザイン
一眼レフ用レンズでは考えられないほどコンパクト。金属鏡胴の質感や仕上げ、ロータリーフィーリングも凝っているのはフォクトレンダー共通の特徴だ
使用感・操作感
一般的な使い方では、目測での使用で問題ない。至近距離で絞りを開くなら距離計を利用するか、ファインダーや背面液晶で拡大表示してピント合わせをしたい
描写性
超広角ながら画質の均質性は画面隅まで良好。周辺光量低下は大きめだが、中央の被写体を際立たせるための味と考えたい。もちろん画像処理ソフトを使えば補正は容易。歪曲収差も気にならない
◆赤城耕一
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●焦点距離・F値:12mm・F5.6●レンズ構成:10群12枚●最短撮影距離:VM:0.5m、ソニーE:0.3m●画角:121°●フィルター径:装着不可●大きさ・重さ:VM:φ64.8×58.4mm・283g、ソニーE:φ67.4×68.3mm・350g●価格:税別標準 VM:11万5000円、ソニーE:13万5000円
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