特に女性の場合、夜道の一人歩きには十分注意したい(写真はイメージ/GettyImages)
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 “闇バイト”で集められた男らが家に押し入る強盗事件が全国で相次いでいる。そんな中、東京・町田市と横浜市では先月18日、バイクに乗った4人組に殴られ、現金や財布を奪われる事件が4件連続で発生し、悪質なひったくり事件も横行している。路上で突然ターゲットにされ、理不尽な恐怖にさらされる被害者は、そのとき、何を思うのか。6年前に強盗に襲われた経験を持つシングルマザーの女性に、死を覚悟したという事件の全貌(ぜんぼう)と、今も続く“トラウマ”について語ってもらった。

【写真】事件後、傷だらけになった近藤さんの顔

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 2018年5月10日、深夜0時過ぎ。近藤英恵さん(当時38)は、埼玉県深谷市にある自宅に向かって、最寄り駅から約3.5キロの道のりを一人歩いていた。

 普段は夜更けに出歩くことなどないが、この日は会社の社長や役員との食事会があり、帰宅が遅くなった。さらに運が悪いことに、駅から車で帰ろうとタクシー会社に電話をすると、「今日は電車の遅れがあったので車が遠方まで出払っています」とのこと。

 仕方なく徒歩で帰ることにした近藤さんは、寂しさを紛らわすためにイヤホンで音楽を聴きながら、歩きはじめた。

「駅の周りは人通りがあるのですが、だんだん街灯や民家が少なくなり、周囲に畑が広がる田舎道になります。そして1キロほど歩いたころ、背後に人の気配があることに気づきました」(近藤さん)

 少し離れて後ろを歩いていたのは、身長170センチ後半、年齢は20~30代くらいの男性。グレーのパーカーを着て、フードをすっぽりかぶっていた。近藤さんは、夜道で見知らぬ男がついてくることに警戒心を抱いたものの、「たまたま行き先の方向が同じだけかも」「フードをかぶっているのもランニング終わりであれば不自然ではない」などと思い直し、そのまま歩き続けた。

 そして家まであと約1キロの地点に来た時。いつの間にか距離を詰めていた男に、突然羽交い締めにされた。何が起きているのか分からず、とにかく逃げようともがいたが、気づくとアスファルトの歩道にあおむけに押し倒されていた。

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男の指に、思い切りかみつくと…