勝間さんの最新刊『40歳からの「仕事の壁」を越える勝間式思考』(日経BP/1870円・税込み)

 購入費用が下がり、保管費用も下がれば(今より小さな家に引っ越して住居費が下がる)、お金は増える方向にしか動きません。

 モノを少なくすると家の中のスペースが増えて掃除もしやすくなります。

 快適なきれいな家ですと家にいたくなりますので、無駄な外出が減るかもしれません。家の中がホテルのように快適であればわざわざ外に行こうという気にならないからです。

 外に出るとお金を使います。やはりモノが少ないということは、お金が貯まることにつながるのです。

 私は最近、ベッドを処分して折り畳み式のマットレスで寝るようにしました。折り畳みのマットレスは起きたらすぐに畳みますので、1部屋増えた形になります。

「増えた1部屋」を使ってVR(Virtual Reality=仮想空間)のゴーグルをつけて運動しています。

 これでスポーツクラブ代も、スポーツクラブに行くコスト(交通費)もかからなくなりました。

世の中広告だらけ

 現代社会はモノであふれています。よさそうなモノがあちこちで手招きしています。気をつけないと、私たちはモノの奴隷になってしまうことでしょう。

 せっかく一生懸命仕事をしてお金を稼いだのに、必要でないモノも買ってしまう。そんなモノたちに囲まれて暮らし、しかもそのモノのために家賃(住宅ローン)を払う。

 こんな暮らしを続けていたら、いつまで経ってもお金は貯まりません。

 スマホを開けばバナー(広告)、テレビをつければCМ。普段の生活の中で広告は、あの手この手で私たちにモノを買わせようとしてきます。

 でも「モノを捨てさせる広告」というのは基本的にないのです。

 だからこそ油断は禁物です。常にどうやってモノを少なくするか、モノを捨てるかということについて考えましょう。

 今よりずっとモノの少ない幸せな空間をつくり上げられたら、安いコストで暮らせます。

 モノがあればあるほどお金は貯まらない、捨てるほどお金は貯まる。この法則を胸に、ぜひ「モノの少ない暮らし」に挑戦してみてください。

文/勝間和代

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編集/綾小路麗香、伊藤忍

AERA Money 2024秋冬号』から抜粋

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