「いつ試合に出ても全力が出せるように準備を怠らない姿勢を誰もが知っている。常に味方投手や相手打者の研究に手を抜くことがない。試合出場への意欲もなくさず、復活を目指す菅野とともに素晴らしいケミストリーを生み出せた」(巨人関係者)

 菅野も昨年は14試合の登板で4勝8敗、防御率3.36に終わっており限界説も囁かれ始めていた。35歳で同学年の菅野と小林はお互いの置かれた立場を十分に理解していたはず。復活を目指して支え合いながらも切磋琢磨を重ねて今季の活躍に繋げた。

「リズムが良くて息の合ったバッテリー。思ったことは何でも言い合い、2人で着地点を見つけている。智之ほどの大投手に意見するのは勇気がいるだろうが、誠司が臆することはない」(巨人関係者)

 菅野の復活を支えたことで小林の評価が高まったのは事実。しかし打撃では42試合の出場で打率.152(105打数16安打)、1本塁打、8打点と合格点からは程遠い。

「今季の打撃成績では守備力が優れていても起用を考えてしまうレベル。守備固めで使うとしてベンチ入り選手枠を1つ使うとなればチームプランも大きく変わる。最低でも打率2割は欲しいところだが……」(在京球団編成担当者)

 巨人は今季、7年目の岸田行倫が攻守にアピールし、捕手として最多の72試合に先発出場。その他、一塁手との兼任で打力が武器の大城卓三、強肩が売りの若手・山瀬慎之助もおり、菅野がいなくなる来シーズンは出場数は減りそうな予感も漂っている。

「(来季は菅野がメジャーに移籍する予定だが)それでもチームにおいて欠かせない選手。投手陣へのアドバイスはもちろん、野手陣に対しても相手投手の傾向を教えている姿を見かける。データ分析も的確で試合の流れも読めるので誰もが助言を求める」(巨人関係者)

 小林については、現時点でも兼任コーチや戦略担当に準ずる役割を果たしているという声もある。ベンチ入り選手枠の問題はあるが、勝利を目指すために必要な存在なのは間違いない。

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