「ゴキブリ展-part6-」も

「流行っている」と言えるかどうかは不明だが、最近、ゴキブリを飼う人は増えているという。

 そんなゴキブリ愛を持つ人たちが集まるのが、同園が毎年2~4月に開催する人気イベント「ゴキブリ展」だ。昨年は国内外の50種以上のゴキブリを生きたまま展示する「part6」展を開いた。

磐田市竜洋昆虫自然観察公園では毎年春に「ゴキブリ展」を開催している=柳澤静磨さん提供

「興味本位で、面白そうだからと来場する人が多いですが、ゴキブリが好きでわざわざ遠方から来てくださる方もいらっしゃいます。あとは、嫌いだけど、改めて見てみたいという人とか」

 毎年実施されるのが、ゴキブリの人気者を決める「GKB総選挙」だ。

 来場者に「投票権」があり、見事1位を獲得したゴキブリは「卒業」していく。これまでに6回の総選挙があり、第1回の優勝を果たしたのがオーストラリア原産のヨロイモグラゴキブリ。そのほか、白黒模様のドミノゴキブリ(インド原産)、透き通った羽根が美しいミドリバナナゴキブリ(中南米原産)などが「殿堂入り」している。

おしゃれな黒白模様のドミノゴキブリ。主にインドに生息している=柳澤静磨さん提供
透けた羽根とエメラルドグリーンの体色が美しい中南米原産のミドリバナナゴキブリ=柳澤静磨さん提供

 通常、冬の企画展は入場者が少ないが、初めてのゴキブリ展は前年の約2倍。普段は家族連れが多いが、ゴキブリ展には友人やカップルなど、大人だけの来場者が多いという。来年は2月3日から、7回目のゴキブリ展を開催する予定だ。

「嫌われ者」のゴキブリだが、世界中に5000種ほどいるゴキブリのうち、屋内に住み着く種はごくわずか。人気があるというヨロイモグラゴキブリなどは、よく見ると愛嬌があり、癒されそうだ。

「ゴキブリ」といって、すべて毛嫌いするのは、早計なのかもしれない 。

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)

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