『モンテッソーリ式 すなもじ あいうえお』は2420円(税込)。『カタカナ』と『ABC』は2530円。『ABC』はネイティブの音声データ付き
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 モンテッソーリ教育で使われる「砂文字板」が『モンテッソーリ式 すなもじ あいうえお』というタイトルで絵本化され、発売1年足らずで『すなもじ カタカナ』『すなもじ ABC』も含めたシリーズ累計部数が10万部を超えたことは、2024年8月9日に配信した記事 言語感覚が敏感になる「2歳」にはザラザラくすぐったい「すなもじ」が効く で伝えた。

 9月21日土曜日の昼下がり、この「すなもじ」絵本の体験イベント「さわってみよう! すなもじあいうえお」が「丸善 有明ガーデン店」(東京都江東区)で開催された。有明ガーデンは、ショッピングモールにホテル、シアターなどで構成される複合商業施設。この日も家族連れでにぎわい、体験イベントにも多くの親子が訪れた。

イベントブースでは「しののめモンテッソーリ子どもの家」の三井園長らとともに、本物のモンテッソーリの教具に触れることもできた

 天才棋士、藤井聡太さんが幼少期に受けた教育としても注目されるモンテッソーリ教育。「すなもじ」絵本を監修した「しののめモンテッソーリ子どもの家」の三井明子園長は言う。「モンテッソーリでは『子どもは生まれながらに、自己教育力をもっている』と考えます。生後すぐからあらゆる情報を吸収し始め、感覚が発達するにつれて『知りたい』という好奇心が芽生える。そのタイミングを逃さず、夢中になれる教具を与えて好きなだけ探求させてあげれば、あとは自分で育つ。本人に『学んでいる』という自覚はないんです」

 

 4月から4歳の娘にモンテッソーリ教育を受けさせているという男性は、「好きなことを好きなだけできるおかげなのか、癇癪(かんしゃく)を起こさなくなりました。急に地図や国旗を指さして日本が、アメリカが、って言うようになって親がびっくりしたこともあります」と話した。

 イベントブースでも、通りかかった2歳くらいの女の子が立ち止まり、ページをめくっては文字をなぞり、まためくってはなぞって……を文字通り好きなだけ、1時間近くも繰り返す姿が見られた。

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「非認知能力」の伸長にもつながる