こうした反応は調査結果にも影響しているのだろう。たとえば日テレが9月3日に自民党員に対して行った調査では、小泉氏は石破茂氏に次いで2位だったが、12日に行った調査では台頭する高市早苗氏に逆転されている。

 このままでは決選に残れない――。そうした焦燥感が小泉氏をして“因縁”のある全特に頭を下げさせることになったのだろう。しかしその思惑はうまくいくのか。前述の自民党関係者はこう述べた。

「野田さんが同行しているから、岐阜県内の全特の票は入るかもしれないが――」

 09年の衆院選で初当選して以来、親の七光りを受けて順風満帆だった小泉氏だが、トップの座を前にして思わぬ「親の因果」にぶち当たっている。これぞまさに、父・純一郎氏がかつて述べた「“まさか”の坂」なのかもしれない。

(政治ジャーナリスト・安積明子)

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