「維新の消滅につながりかねない」
7月の都知事選で小池百合子都知事に次ぐ2位に躍進した前安芸高田市長の石丸伸二氏の選挙参謀を務めた藤川晋之助氏はこう指摘する。
「斎藤知事の悪名は全国にとどろいた。強引に県議会解散となれば、維新の議席は半数以上確実に減る。自民党の総裁選後には衆議院の解散総選挙となるが、斎藤知事の問題は国政まで響くのは確実だ。維新の幹部はまだ楽観視しているが、私から見ると非常に深刻。斎藤知事の決断次第では、兵庫県だけでなく、国政の維新も崩壊、消滅につながりかねない危機を迎えている」
兵庫県によると県議選の費用は16億円程度と見込まれる。また、斎藤知事は辞職しない限り、月額110万円ほどの報酬が支払われ続ける。
「身を切る改革」で党勢を拡大してきた維新にとって、斎藤知事という身内の“居座り”で多額の税金が無駄になることも痛手だろう。
「維新の終焉となるかもしれない」
先の維新幹部の声は、消え入りそうになっていた。
(AERA dot.編集部・今西憲之)