4月に入り、新生活がスタートした人も多いことでしょう。
慣れない通学・通勤電車は、新発見に満ちていると思いますが、あまりの混雑に少し気が滅入ったら、BGMに「スカ」はいかがでしょうか(ただし、音量には十分注意してくださいね)。
朝の通学・通勤は一日の出発点だからこそ、楽しく軽快にスタートしたいもの。
そこで、レゲエの前身となった音楽についてご紹介します。

元気の出るスカをBGMに通学・通勤!(歴史ある音楽なので、あえてテープの画像を使ってみました 笑)
元気の出るスカをBGMに通学・通勤!(歴史ある音楽なので、あえてテープの画像を使ってみました 笑)
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レゲエの前身

以前にも紹介しましたが、レゲエはもともとカリブ海の大衆音楽だった「メント」や「カリプソ」などがアメリカから入ってきたドゥーワップ、ソウルなどに影響され、ジャマイカでできた新しい音楽です。
1950年代なかばに、その発展途上でできたスカが生まれました(英語だとスキャ)。
テンポやリズムが少し変わると、ロックステディ、ブルービートなどとも呼ばれます。
ボブ・マーリーも初期にはスカを歌っていますね。
レゲエよりもそのテンポは速く軽いのが特徴ですが、オルガンやホーンがからむアレンジも素朴で、どこか懐かしいような味わい。
縦ノリのリズムを耳にすれば、自然と足取りも軽くなる心地よい音楽なのです。

スカとレゲエの生まれたジャマイカの街で
スカとレゲエの生まれたジャマイカの街で

スカの遺伝子

1950-1960年代のオリジナルスカには、スカタライツ、プリンス・バスター、ドン・ドラモンド、デズモンド・デッカー、アルトン・エリスといったアーティストがいます。
今日ではたくさん編集盤がリリースされていますから、入手も簡単です。
かつてのジャズや映画音楽のヒットソング(たとえば「ナバロンの要塞」「スキヤキ」など)をスカ風に取り上げることが多く、これがまた楽しいのです。
イギリスはジャマイカのかつての宗主国であったという関係で、イギリスにはジャマイカからの移民が多く生活しています。
音楽もジャマイカからイギリスに輸出され、スカもレゲエもイギリスでは非常にポピュラーな音楽です。
ビートルズの大ヒットナンバー「オブラディ・オブラダ」も、スカまたはレゲエのリズムですね。ローカルな音楽ではありますが、影響力は大きいのです。
そして、1980年代にスカは突如復活します。
覚えている方も多いかもしれませんが、スペシャルズ、マッドネスなど、スカを演奏するバンドが大ヒットしたのです。
日本では1985年結成の東京スカパラダイス・オーケストラも現役ですね。
こうしてみてみると、どうやらスカのリズムには、「元気の出る遺伝子」が含まれているのかもしれません。
新生活で生活のリズムが変化し、「少し疲れぎみかも……」と感じたら、「元気の出る遺伝子」を脳に注入して、元気を取り戻してくださいね!