藤井フミヤから壁ドンされて……
また、「news zero」では、ロシア軍の侵攻が続くウクライナの現場中継などを担当する一方、昨年11月には日本一となった阪神タイガースのビールかけにリポーターとして参加。ビールをかけられてビショぬれ姿の映像に「自分でも引くほどはしゃいでんなと思いますけど」と言いつつ、「ちゃんと取材もしておりますので、後ほどたっぷりお伝えします」と話した。硬軟どちらの取材もオールラウンドに対応できるところも強みだろう。
さらに「ミーハー感があるというギャップも魅力」と前出の編集者は話す。
「大ファンを公言している藤井フミヤの40周年コンサートに行ったときのエピソードが印象的です。5月に放送された自身のラジオ番組で話してましたが、終演後、藤井の楽屋にあいさつへ行き、舞いあがりつつコンサートの感想を伝えると、藤井から『ありがとうね。壁ドンしてあげようか?』と、壁ドンされたそうです。推しからの壁ドンについて有働は『漫画やドラマで好きな人に壁ドンされて見つめ合うやつあるじゃないですか。あれ、ウソですね。片思いは目を見られない』と興奮気味に話していました。こうした同世代ウケしそうなトークもできるところが、年齢層高めの視聴者にも刺さっているのでしょう」(同)
芸能評論家の三杉武氏は有働アナが重宝される理由をこう話す。
「有働さんは優れたアナウンス技術や取材力を持つ一方、バラエティーのノリにも柔軟に対応し、『あさイチ』時代には『セックスレス特集』で赤裸々に持論を語り話題を集めるなど、硬軟併せ持つ実力派アナウンサーとして存在感を放っていました。仕事ができる一方、二日酔いで転倒して目の上や頬にばんそうこうを張って番組に出演したりと人間味あふれるエピソードも持ち、ラジオ番組では良い意味で肩の力を抜いたトークでリスナーをなごませています。年齢や実績を重ねてもチャーミングさを失わず、さまざまな仕事に対してもポジティブに向き合っている印象です。こうした姿勢は世代や性別を問わず幅広い視聴者層から高い支持を得ていますし、今後もさらに活躍するでしょう」
フリーアナ戦線が激化の一途をたどる中でも、有働アナの“ひとり勝ち”はしばらく続きそうだ。
(丸山ひろし)