最後の1人は悩んだが、新たな驚きを与えたということで千葉を選んだ。156cm(当時)という身長ながら、巧みなバットコントロールでファウルを連発するカット打法で四球をもぎとり、時にはフルスイングで済美の安楽智大(現・メキシコシティ・レッドデビルズ)から長打を放った。大会途中にカット打法を大会本部からとがめられて封印されたという悲運も強く記憶に残っている。

以下、今回選出したメンバー。

【投手】吉永健太朗(日大三・2011年)

【捕手】地引雄貴(木更津総合・2008年)

【一塁手】萩原圭悟(大阪桐蔭・2008年)

【二塁手】林裕也(駒大苫小牧・2005年)

【三塁手】河合完治(中京大中京・2009年)

【遊撃手】杉崎成輝(東海大相模・2015年)

【外野手】池辺啓二(智弁和歌山・2000年)、原島正光(日大三・2001年)、千葉翔太(花巻東・2013年)


(文・西尾典文)

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。
 

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら