皇室の方々も夏休みのシーズン。天皇、皇后両陛下や長女愛子さまのご静養先のひとつが、栃木県の那須御用邸(那須町)だ。愛子さまが生まれたころから皇室番組に携わってきた、放送作家のつげのり子さんは、那須には印象深い愛子さまとご一家の「夏の思い出」があるという。
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「天皇ご一家は昨年も那須御用邸でご静養された際に立ち寄られているので、今年も行かれるのではないでしょうか」
つげさんがそう話すのは、栃木家那須町の「那須どうぶつ王国」。家族そろって生き物が好きな天皇ご一家にとって、定番の夏のお出かけスポットだ。
那須どうぶつ王国でのご一家の様子は、“普通”の夏休みの姿だったとつげさんは振り返る。
愛子さまが学習院幼稚園に通われていたころのことだ。ご一家が園内を回っていたが、どのエリアに行っても長蛇の列ができていた。
真夏、そして小さい子どもがいると、行列に並ぶだけでグッタリしてしまうものだ。そこで、園の関係者がご一家を優先的に入場できるように配慮しようとした。
しかし、雅子さまは気を遣った関係者に対して、
「私たちも(みなさんと同じように)並びます」
キッパリとこう話し、列の一番後ろに並んだという。
とはいえ、愛子さまはまだ幼稚園生。並んでいることに飽きてしまい、前のほうに入ろうとした。そんな愛子さまを、雅子さまは「順番ですよ!」とたしなめていたという。
当時、愛子さまが大好きだったのは、おとなしくてフワフワのウサギ。抱っこができるコーナーでは、15分ほどで次の場所に移動する予定だったが、愛子さまはよほどうれしかったのか、1時間ほど楽しんでいた。
また、園内では、100円のガチャガチャでえさを買って、動物たちに直接、えさを食べさせることができた。えさやりを楽しんでいた愛子さまが、さらに興味を持ったのが、ガチャガチャだったようだ。手持ちの100円玉がなくなるまで何度もえさを買っていたという。
つげさんは当時のご様子を、こう推察する。
「愛子さまは生まれて初めてガチャガチャを経験されたのでしょう。100円を入れると、ポトンと出てくるガチャガチャが珍しいやら、えさやりが面白いやらで、とても夢中になられたのだと思います」