80年代、特に後半は”バブル”景気に世の中が浮かれ、その勢いで様々な文化やプロダクトが生まれました。
みなさんは「レーサーレプリカ」「デートカー」というものを覚えてますか? またはご存じですか?
バイクやクルマが憧れだった時代の、今思えば時代を突っ走りすぎたプロダクトでした。
登場から40年前後の時を刻んでおり、現存するモデルは徐々に高価となっています。また、修理したくても交換部品が少ないなど、維持するのも大変です。
そこで、ある人には思い出、若い方には見知らぬ世界をプラモデルで実感してもらいたく、Amazonでピックアップしてみました。
この記事の写真をすべて見る80年代2スト250ccレーサーレプリカ
80年代はフルカウルの装着が解禁されたことも手伝い、レースの世界で活躍するバイクとそっくりなバイクが街中を多数走っていました。
それが「レーサーレプリカ」と呼ばれたバイクたちです。
様々な解釈があるかと思いますが、80年代から90年代にかけて製造されたレーシングマシンにそっくりなバイクを指し、基本的にはカウルをまとっていました。
ここでは、その中でも若い世代を熱狂させた2スト250ccレーサーレプリカを集めてみました。
ホンダ NSR250R SP 1988年
ホンダの80年代後半から90年代のレーサーレプリカを代表するモデルが「NSR250R」でしょう。
こちらはその中でも”最強のNSR”とも呼ばれる、1988年モデルです。
当時のホンダの世界GPレーサーのスポンサー……というよりは、多くの人にとってはフレディ・スペンサー、ワイン・ガードナーのイメージが強い、ロスマンズというタバコブランドのカラーリングが施されたモデルとなっています。
ヤマハ TZR250 1985年
レーサーレプリカといいつつも、市販車バイクとレーシングマシンは差が正直ありました。
たとえば、ハンドル位置ですとか、カウルやフレーム、マフラー(チャンバー)の形状などなど……。
しかし、この初代TZR250は、TZというヤマハの2ストレーシングマシンと同じ系譜を持ち、カラーリングも何も「ほぼレーサー」といっても過言ではないバイクでした。
このTZR250は爆発的な人気を誇り、ホンダのライバル心に火を点け、よりレーシーなNSR250Rが登場し、スズキからはRGV250Γ(ガンマ)が、カワサキからはKR-1が生まれるなど、過激なレーサーレプリカたちが誕生する、その起爆剤になった1台と言えるでしょう。
スズキ RG250 Γ 1983年
レーサーレプリカの元祖と呼ばれるのが、このRG250Γ(ガンマ)です。
アルミ製のダブルクレードルフレームに、水冷2ストローク2気筒247cc・45PSのエンジンを搭載。フロント16インチ・リア18インチタイヤを履き、乾燥重量128kgの軽量ボディにより、レーシングマシンさながらの走りを実現しました。
カワサキ KR250 1984年
スズキRG250ガンマのヒットに刺激された各メーカーは、続々と250ccレーサーレプリカを誕生させました。
カワサキは「男カワサキ」などと呼ばれ、硬派なイメージが強いバイクメーカーでした。
「マッハ」や「KH」などの2ストバイクも往時はラインアップしましたが、「Z」シリーズや「GPZ」シリーズなど4ストメーカーという印象が強い中、時代の流れを受けてリリースした2スト250ccレーサーレプリカが、この「KR250」です。
当時のGPレーシングマシンと同じタンデムツインというレイアウトを採用した、2気筒249ccエンジンを搭載し熱い走りを可能にしました。
やや市販車GPZシリーズ寄りのスタイルのためか、販売はあまり芳しくなかったのですが、シングルアイのリアランプなど、個性満点の1台でした。
乗ってるだけでモテた80年代デートカー
バブル期を象徴するようなクルマをご紹介します。それが「デートカー」と呼ばれたクルマたちです。
基本的には2ドアクーペスタイルで、まさにカップルがデートするのにピッタリなクルマでした。
トヨタ ソアラ 3.0GT リミテッド 1986年
「所有しているとモテる」と言われ、絶大なステータスを誇ったデートカーの頂点が、トヨタのソアラです。
こちらは2代目ソアラの最上級グレード。2964ccの直列6気筒DOHCエンジンにターボを搭載し、230PSの最高出力を誇りました。
サスペンションは4輪ダブルウィッシュボーンで、電子制御サスペンション「TEMS」や、こちらの3.0GTリミテッドはエアサスペンションも採用されました。
ニッサン シルビア K's 1988年
「アートフォース・シルビア」のキャッチコピーで1988年5月に発売された5代目シルビア・S13型です。
先代はどちらかというと角張ったデザインだったのですが、外観・インテリアともに優美な曲線を持ち、大ヒットしました。
グレードもK's(ケーズ)、Q's(キューズ)、J's(ジェーズ)と呼称され、トランプのキング、クイーン、ジャックを意味するなど、ちょっとオシャレでした。
K’sはターボを装着し、他2グレードはNA。初代は1809cc直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、K'sの最高出力は175PS。フロントエンジン・リアドライブで走りも充実していました。
ホンダ ブレリュード XX 1982年
デートカーの象徴とも言うべきクルマが、ホンダ プレリュードです。
こちらは2代目のプレリュード。FF(フロントエンジン・フロントドライブ)で、XXグレードのエンジンは1829ccの直列4気筒SOHC。
正直、走りは普通。でも、速く走ることが目的ではなくてデートを楽しむためのクルマ。一緒に過ごす時間が長ければそれで良かったのです。
かっこ良くて、オシャレであればいい……まさに、デートカーの本質を掴み、ブームのど真ん中にいた1台でした。
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まだまだある! 80年代レーサーレプリカ
80年代レーサーレプリカのプラモデルは、ほかにも購入できます。
ここでは大型自動二輪免許で乗れる、400ccオーバーのレーサーレプリカをチェックしてみました。
ホンダ VFR 750R 1987年
スズキ RG500Γ 1985年
スズキ GSX-R750 1986年
レーサーだけどほしい! 80年代〝TT-F1〟レーサー
ここまでレーサーレプリカをご紹介しましたが、本家の80年代レーサーもプラモデルで購入できます。
TT-F1とは、1977年にマン島TTで行われたフォーミュラTTを原点に、1984年の全日本ロードレースに採用されたクラス名です。
2ストロークは350ccから500cc。4ストロークの上限は750ccと定められていましたが、エンジンや車体とも改造範囲は広く、各メーカーが参加しました。
また、鈴鹿8時間耐久レースにも採用されていた時期があり、市販車改造のレーサーとして大人気でした。
ヤマハ FZR750 1985年
スズキGSX-R750ヨシムラ 1986年
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