7月5日はドジャース・大谷翔平選手の誕生日。1994年生まれで30歳になる。30歳の節目の年を前に、元通訳・水原一平被告の騒動には驚かされた。水原一平被告の過去の気になる記事を振り返る(「AERA dot.」2024年5月1日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。
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銀行詐欺容疑で訴追された、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平容疑者に対し、多くの有識者から「実刑確実」との見方が示されている。水原容疑者が今後何年も生活するかもしれない米刑務所とは、いったいどのような場所なのか。カリフォルニア州にある“スーパーマックス”と呼ばれる最重警備刑務所で約半年服役し、日系無料情報誌「Weekly LALALA」でその体験記を連載していた吉田サム氏(58 ※サムは現地での愛称)は、自身の米刑務所での暮らしを「生き地獄」と表現する。
今から9年前。当時ロサンゼルス在住だった吉田氏は、飲み会の後に自宅で晩酌をしていたところ、翌日家族で出かける予定があるのに車にガソリンを入れ忘れていることに気がついた。そこで、買ったばかりのオープンカー「フォード マスタング」に乗り込み、ガソリンスタンドへ。
電気銃で胸を撃たれた!
するとスタンドを出たところで、サイレンを鳴らしたパトカーが「止まりなさい」とアナウンスしながら近づいてきた。どうやら左折の際にセンターラインを踏んでいたようだ。しかし、「この車なら逃げられるかも……」と思ってしまった吉田氏は、ぐっとアクセルを踏み込んだ。
信号は無視、他の車にもぶつかりながら決死のカーチェイスを繰り広げるうち、警察車両は7台、8台と増えていき、ヘリコプターまで飛んできた。結局、車はスピンし、両側からパトカーに挟まれて止まった。
こうなってはもう、後の祭り。観念して車から降りると、周囲をぐるりと囲んだ警官たちから一斉に銃を向けられ、自身の体は赤いレーザーポインターだらけに。死が脳裏をよぎったが、警官はマイクで何かを叫んでいる。よく聞き取れないので1歩2歩と前に進んだ瞬間、テーザーガン(電気銃)で胸を撃たれてその場に崩れ落ち、御用となった。
裁判を経て収容された施設は、「Pitches detention center, Castaic California」。
この時点では、その後に起きる想像を絶する刑務所生活のことなど考えてもいなかった……。