今季が3年目の日本ハム・新庄剛志監督
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 新庄剛志監督率いる日本ハムがパ・リーグで奮闘している。(以下、成績は6月18日終了時点)

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 ここまで63試合を消化し、32勝28敗3分けでリーグ3位。交流戦では7勝10敗1分けと少し後退したが、昨季は143試合で60勝82敗1分けの最下位だったことを考えれば、リーグがまだ折り返し前というタイミングとはいえ健闘していると言えるだろう。

「ここまでは順調すぎて驚いている。若手が育ちつつあり、そこそこ勝てるとは思っていたが現在の成績は想定外だった。若手がノビノビやっている中でも、要所をしっかり締められるようになっているのも良い」(日本ハムOB)

 今季は先発投手の充実度が目を引く。開幕投手を務めた伊藤大海が5勝(1敗)、オリックスからFAで加入した左腕の山崎福也が6勝(2敗)と勝ち頭となっている。同じ左腕の加藤貴之も3勝(4敗)と勝ち星こそ伸びていないが防御率2.22と安定した投球を見せ、3年目の右腕・北山亘基が4勝(1敗)を挙げてブレイクの兆しを見せている。田中正義、河野竜生、杉浦稔大、マーフィーらが支えるブルペンも安定しており、チームの救援防御率2.54はリーグ2位の数字。交流戦からは新助っ人のザバラが一軍に合流し、ここまで8試合無失点と新たな駒も加わった。

 野手陣も若手がノビノビとプレーしている。昨季25本塁打を放った万波中世は厳しいマークにあいながらも、中軸打者としてまずまずの成績を残している。また、天才的な打撃で正捕手の座を掴んだ田宮裕涼はリーグ2位の打率.331を記録。現役ドラフトで今季から加入した水谷瞬は交流戦の歴代最高打率.438をマークするなど若手の躍動が目立つ。そのほかにも、水野達稀、上川畑大悟、細川凌平ら20代の選手が躍動している。

「若手が順調に成長、オフの戦力補強もしっかりはまった。何より監督3年目を迎えた新庄監督の采配が良くなっている。かつてのような奇をてらうような戦い方は減り、守備から入って勝機を伺うオーソドックスな野球ができている」(在京球団編成担当)

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