平均年齢15.6歳でデビューしてから8年。全員が20代になった。人間としてもアーティストとしても、大きく成長を遂げている。AERA2024年6月24日号より。
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歌、ダンス、ルックス、トークまで、全てにおいて完璧な状態に仕上げてから世に出すのが主流のK-POP界では、10代の若さでデビューできる人は、そう多くない。そんな中、NCT DREAMは平均年齢15.6歳の若さでデビューした。当時、事務所のスタッフたちはみな、まだあどけない顔をしたメンバーたちのことを「アギ(赤ちゃん)」と呼び、かわいがったという。それから8年。いつしか大人の香り漂うグループに成長した。
NCT DREAMは、“成長”という言葉がよく似合うグループだ。
2019年、「BOOM」で少年性を脱ぎ捨てると翌年“20歳卒業制”が廃止され、一時期チームを離れていたMARKが復帰。21年にフルアルバム「Hot Sauce」がトリプルミリオンをたたき出すと、快進撃が始まった。90年代後半のヒット曲「Candy」をリメイクした同名曲が大ヒット。人気・実力ともに頂点にたどり着いた。本国での勢いに引っ張られるように、日本を含むアジアでも人気が拡大。先月、かねてよりの夢であった東京ドームでの単独ライブ2DAYSを実現した。
「練習生の頃から東方神起先輩やSHINee先輩の東京ドーム公演を観てきた僕にとって、東京ドームは聖地のような場所。決まった時はとてもうれしかったです」(JISUNG)
「東京ドームのステージに立てることはとても光栄なことですが、どんな会場でもマインドは変わりません。僕たちは、いつもステージに集中して、パフォーマンスにベストをつくすだけ」(MARK)
「観客の方が“お金と時間を使ってよかった”と思えるステージを作る。どんな場所でも、そんな僕の信念を貫くつもりです」(CHENLE)
ワールドツアーは、これから米国、ヨーロッパと続く。世界を舞台にした七つのドリームは、まだ始まったばかりだ。(ライター・酒井美絵子)
※AERA 2024年6月24日号