元朝日新聞記者 稲垣えみ子
この記事の写真をすべて見る

 元朝日新聞記者でアフロヘアーがトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

【写真】稲垣さんが作った原価200円程度の晩酌セットはこちら

*  *  *

 岸田首相の人気が超低空。個人的感想としては、じゃあそれ以前の首相は良かったのかというとそんな気はしないのでいまいち理由がわからないんだが、とはいえ私も現政権を好まない。理由は、何をやるにも「じゃあ誰が金を出すのか」という議論を避けまくっていること。議論すれば増税って話になり選挙に負けるかららしい。いわば姑息な人気取り(なのに人気なし)。

 しかし考えてみればそれも致し方ないところがあって、とにかく国に金がない。だが高齢化少子化人手不足インフレ円安格差拡大など問題は山積し、誰もが手を打てと思っている。でも誰も金を出したくはない。この根本的な八方塞がりをどう打開するかは、誰が政権を取ろうが避けて通れぬ大問題である。

 で、実は私、この問題に対する画期的解決策を知っておりましてですね、毎回、この種のニュースを見るたびに「なんでアレをしないかなー」と1人ブツブツ言っている。なので誰にも頼まれちゃいないが、その解決策を特別に教えて差し上げようと思いまして。

著者プロフィールを見る
稲垣えみ子

稲垣えみ子

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

稲垣えみ子の記事一覧はこちら
次のページ