クリスマス映画と言うと、ロマンティックな恋愛映画や、心温まるファミリー映画が思い浮かびませんか。
でも視点を変えると、クリスマスはサンタクロース、大きなツリー、休暇でごった返す人々の混雑…などなど実は悪役達が隠れやすいシュチュエーションにもピッタリなのです。
アクション映画の代表作・ダイハードシリーズも実はクリスマスが舞台です。

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日本企業「ナカトミビル」のクリスマスパーティから始まるダイハード・シリーズ第1作。

まだまだ無名だったブルースウィリスの出世作となった1988年公開の、ダイハード・シリーズ第1作。主人公はブルース・ウィリス扮する主人公NY市警のマクレーン刑事。妻が勤務するロサンゼルスにある日本企業「ナカトミ商事」のクリスマスパーティに招待され、気乗りしないまま飛行機に乗りやってきたところ、「ナカトミビル」を乗っ取った強盗団(本人たちはテロリストを名乗っていましたが)との戦いに巻き込まれて行く。という内容です。
この映画は随所にクリスマスならではの演出が。強盗団の1人を倒した事を知らせ敵を挑発する為に倒して死体にサンタクロースの衣装を着せたり、妻が会社からの報奨のクリスマスプレゼントとして受け取ったロレックス(この頃は日本企業もバブル真っ盛りだったのですね、時代を感じます)の腕時計がクライマックスシーンで重要な役割を果たしたり。
とにかくアクションの派手な演出の小道具としてクリスマスが盛り込まれています。
爆発や銃撃などのバイオレンスシーンも心踊るクリスマスカラーに彩られ、ちょっとマイルドになるのでしょうか。
ちなみに舞台となったナカトミビルは、制作費を節約する為、配給元の20世紀FOXの自社ビルを使用したそうです。
こんなに世界的大ヒットとなるシリーズになるとは、その時誰も予想していなかったのですね。そのロケに使われたビルは今ではロサンゼルスの有名な観光名所となっているそうです。

悪役達はクリスマスに南の島に高飛びしたかっただけのダイハード・シリーズ第2作。

第1作のヒットを受け1990年にシリーズ第2作の「ダイハード2」が公開されました。舞台はやはりクリスマス。
物語は大雪の降るワシントン・ダレス空港で展開していきます。クリスマス休暇でごった返す空港を舞台に、2ではさらに派手なアクションが繰り広げられます。犯人達はこのクリスマスの大混雑に乗じて悪事を計画、次々と実行。一番の見せ所はスノーモービルに乗って逃げる敵たちを追撃するシーン。白いフードをかぶり雪原を猛スピードで逃げる敵たちと追いかけるマクレーン刑事。ちょっとソリに乗るサンタクロースを彷彿とさせるのです。
又、最初はマクレーン刑事と敵対していたダレス空港警察の兄弟警察官。物語が進むにつれ、お互いが敵ではない事がわかり、最後は本当の悪敵に共に立ち向かいます。そしてラストシーンでこの兄弟警察官がマクレーン刑事の駐車違反キップを破り捨てる時に言うセリフが印象的です、「今日はクリスマスだ!」
このセリフはクリスマスの楽しさを表しているにではないでしょうか。一年色々辛いこともあったけど、今日はクリスマスだ、神様も多少の事は見逃してくれるさ!と。映画を観た人々に、悪役を懲らしめたスッキリ感、そして観た人々にもクリスマスの時くらい、一年の辛かった事は忘れよう!というメッセージをもたらしてくれているような気がします。
1人で観ても、大勢で観ても楽しめる「クリスマスアクション映画」、今年は是非楽しんでみませんか。
ダイハードシリーズの他「リーサルウェポン」「レインディアゲーム」などもおすすめです。