横澤は大の子ども好きを公言している

ママが直面する“イラっとする”ネタ

「横澤さんは、これからは実際に自分が経験して気づいた本当の“あるある”を披露したいと、昨年インタビューで答えています。例えば、子どもから服にシールをつけられた場合、お母さんの『やだー! 子どもがつけちゃって』みたいなキラキラ感に憧れていたが、実際は『なんでこんなところに……』と、ため息まじりにシールを剥がすのがリアルだと気づいたそう。そんな、子育てママの日常的な“あるある”を見せていければと思っているとか。一方、横澤といえば“モデルがするモノマネ”“悪口を言わないと言って言う女”などブラックな描写も魅力だった。“あるある”の対象がリアルな母と子どもとなると、持ち味となっていた毒が薄まってしまう懸念もあり、もともとの芸風に影響が出そうな気もします」(週刊誌の芸能担当記者)

 元「SPA!」副編集長で芸能デスクの田辺健二氏は横澤の今後をこう分析する。

「横澤さんは鋭い観察眼による秀逸なあるあるネタが持ち味です。これはあらゆるネタ芸人に当てはまることですが、『今度デートしようと思って』とか『こないだ合コンでこんな腹立つやつがいて』という内容は、年を重ねると、いずれ使えなくなってしまう。そんななか、横澤さんは20代後半でママになり、おのずとネタにする内容も大きく変わってきた。毒が薄まったように思えるのかもしれませんが、これは女性芸人としては進化と見てもいいはず。ネタはよりリアルになっていきますし、ママたちが直面する“イラっとするあるある”を横澤さんの観察眼なら見事に描写してくれると思います。ママタレ枠は主婦層の代弁者としてバラエティー界で重宝されますが、横澤さんならそこに“毒”というスパイスをかけることも可能。子育てが落ち着いて本格復帰すれば、ママタレ芸人として業界を席巻することもできるのではないでしょうか」

 芸人枠でもママタレ枠でも独自のポジションを築くことができるか。完全復活に期待したい。

(丸山ひろし)

著者プロフィールを見る
丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

丸山ひろしの記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
台風シーズン目前、水害・地震など天災に備えよう!仮設・簡易トイレのおすすめ14選