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「購入理由は『某ユーチューバーが勧めていたから』です。話が上手で好きになりました。

『絶対コレがいい』と断言しているのを見て、フォロワー数も多いから大丈夫だろうと信用して投資しましたが、あまりうまくいっていません(笑)。

冷静に考えたらフォロワー数の多さなんてアテにならないのに。他人の言うことをうのみにすると、ダメですね」

分配金のせいで元本増えず

 次に、都内在住の女性会社員に取材した。彼女は高利回りの分配金が出る投信にハマったという。

「分配金を受け取ると不労所得のようで楽しかったです。でも、その分配金を再投資するマメさもなく、なんとなく使ってしまっていました。

改めて資産を確認すると、元本がほとんど増えていない。分配金を受け取ったら、そのぶん資産は減るということを知らなかった(笑)」

 自分のような「なんとなく使ってしまう」人間には分配金を出さない投信のほうがいいと悟った。

「私、大きな買い物には慎重ですけど、数百円、数千円の買い物にルーズってことに今さら気づきました(笑)。

今は分配金を出さないタイプの投信をつみたて中です。老後に、今持っている投信から分配金が出る投信に少しずつ切り替えようかな。

とかいって、切り替えも面倒になり、普通に今の投信を売るかもしれませんが(笑)」

分配方針をチェック

 分配金が出るタイプの投信にもさまざまな種類がある。分配金利回りの高さにこだわりすぎる運用会社もあり(引き下げると資金の流出が懸念されるため)、選別が必要だ。

 たとえばSBIアセットマネジメントの「年4分配」シリーズ(全11本/SBI証券を中心に販売/すべて新NISA対応)は「資産そのものの成長(基準価額の上昇)と、安定した分配金」の両方を取りに行く方針だという。

 定期的にお金が入ってくるタイプの運用をしたい人は、買う前に目論見書(パンフレット)の運用方針、分配方針をチェックすることをすすめる。

取材・文/安住拓哉、中島晶子(AERA編集部)

編集/綾小路麗香、伊藤忍

※『AERA Money 2024春夏号』から抜粋

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。「AERA」とアエラ増刊「AERA Money」の編集担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などの経済関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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安住拓哉

安住拓哉

出版社勤務を経て2021年に独立。経済関連記事全般が得意。取材・執筆歴20年以上。雑誌の取材記事の他、単行本のライティングも数多く手掛ける。

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