
だらしない人は、セックスレスになりやすい?
12万人に読まれた片づけ本のロングセラー『だから片づかない。なのに時間がない。』の中で異彩を放った「整理術と夫婦関係」についての論考を紹介する。
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かつて話を聞いた新婚の男性は自慢げにこう言った。
「僕は食事の後片づけはしませんよ。あれは、女性の仕事ですから」
2年後、同じ男性が言った。
「妻がセックスを拒否するのはどうしてなんでしょう」
家事に対する考え方がどれほど妻の自尊心を傷つけているか、その男性にはわからなかったのだ。相手の気持ちを考えずに、お互いの関係性や役割を決めつけていたら、必ずと言っていいほど、ふたりの間の親密な部分に破綻をきたす。
「僕はそんなことはない。きちんと家事を分担している」と言う人も、実際どの程度の家事をやっているのか、よくよく目をこらしてみたほうがいい。
家事や子どもの世話の分担に関して、男性の言うことはあまりあてにならない。ほとんどの場合、それに費やす時間を実際よりも多めに見積もっているからだ。共働きの夫婦でも、女性がたいてい家事の大半を背負い込むことになる。
セックスと比べたら家事はどうでもいいことのように思われがちだが、家事は、性生活どころか結婚生活の質にかかわる大問題なのだ。
●「わかったよ。ゴミ出しは俺がやるよ!」だから、うまくいかない。
いっしょに楽しく暮らしながら家族としての秩序を保っていく中では、実はかなりストレスが生まれる。家族のメンバー同士、何度も同じ争いを繰り返すはめになるからである。
たとえば、こんな場合。
「朝は夫がゴミ出し担当、妻がベッドを整える」と決めたのに、その約束が守らないとしたら、どうだろう。
夫が「時間は守る」と誓ったにもかかわらず、相変わらず家を出るのが15分も遅れていたら、妻はだんだん腹の虫がおさまらなくなってくるだろう。
そんな争いをくりかえしてしまうのは、「今、目の前にある問題を解決すればいい」と考えているためだ。実際には、いろいろな問題をめぐって争っているのにもかかわらず。
誰の仕事が重要か。お互いをどう大切に思っているか。家事の分担は本当に公平か。どちらかが上に立つのか、対等なのか。
家庭で起きる問題には、感情的な要素がさまざまに絡んでくる。複数の問題があることに気づき、ひとつずつ処理していかなければ、またすぐに別の問題が浮上してくるだろう。