笑ってくれるかいつもドキドキ
──理想の〝笑い〟は?
くっきー!さん[野性爆弾]の独特な感じは大好きですね。若い女性にキャプテン翼のたとえを出すとか、最悪自分しかわからん、みたいな(笑)。もちろん新喜劇とかベーシックなお笑いも好きなんですけど、小島健にしかできひんものがあるならばそこを目指したいなと。でも俺、Aぇ! groupできて、笑いのスタイル変わりました。
──どう変わりました?
昔やったら、小ボケしなかったです。大振りホームランスタイルじゃないけど、待ってましたのところで行きたい人やったんで、(ツッコミを)受けてから突拍子もないことを言うみたいな。
でも、Aぇ! groupのみんなも、グループできる前は受け身のお笑いだったんですよ。受けてから、(草間)リチャ(ード敬太)くんやったらカタコトでしゃべる、(末澤)誠也くんやったらツッコむ、みたいな。
グループできて1年ぐらいはずっとそうやったんですけど、やっぱ(話の流れが)止まっちゃうこともあったので、周り見て小ボケもパンパン入れるようになりましたね。だから全然ウケへんときもあるけど、それはそれでしゃあないなって。
グループとして面白くなるようにってのは、たぶんみんな、少なくとも僕は、意識するようになりました。でも一人でバラエティー番組に出るときは受け身のスタイルも忘れたくないんで、自分なりに日々研究してますね。アイドルのなかやったら尖ってても、芸人さんのほうがもっと尖ってるから勝てないんで。
──グループでのコントの脚本を書くときに気をつけていることは?
やっぱその場で出るものが一番おもろいし、でも全部アドリブで行ったら終わり方がわからんし、っていう塩梅がけっこうムズいです。
だから僕は基本、こういう出来事が起きて、こういうふうに終わります、っていうのだけ書く。確定せなあかんセリフとか要所要所の笑いポイントは入れるけど、登場とかは自由だから、その日にならんとメンバーがどういうお笑い仕掛けてくるんかわからん。
──メンバーそれぞれを信頼しているからこそ?
はい。っていうか、もうみんな任せなとこもありますから。いいやんってなったものの、本番近づいてきたら全然形にならんくて、リハ(ーサル)中にできあがった流れをそのまま本番に持っていったりとか。自分の頭ではできなかったことが、みんなのおかげでできる。
だから、(コント作りは)まだ全然自信も余裕もないです。正直俺じゃなくていいんちゃう?って思うときもあるし、笑ってくれるかなーっていつもドキドキしてます。