小柳衣吏子(こやなぎ えりこ)アオハルクリニック院長。皮膚の専門家。平成10年順天堂大学医学部卒業後、同大学病院の皮膚科、都内の美容皮膚科での経験を積み、平成20年からAOHAL CLINICに勤務。平成23年、AOHAL CLINIC院長に就任し、現在に至る
小柳衣吏子(こやなぎ えりこ)
アオハルクリニック院長。皮膚の専門家。平成10年順天堂大学医学部卒業後、同大学病院の皮膚科、都内の美容皮膚科での経験を積み、平成20年からAOHAL CLINICに勤務。平成23年、AOHAL CLINIC院長に就任し、現在に至る
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ダウンドッグのポーズ。デポルターレヨガで先日開催した「男性向けヨガ教室」の一幕。
ダウンドッグのポーズ。デポルターレヨガで先日開催した「男性向けヨガ教室」の一幕。

 女性が「生理的にムリ」と感じる男性の条件で必ず挙がるのは、清潔感のなさ。そうはいっても、女性が求める清潔感がどんなものか、多くの男性はわからないだろう。高級なスーツを着ていたところで、清潔感がなければ女性は見向きもしないのだ。

 女性が清潔感を感じるのは、実は肌の状態によるところが大きい。女性がモテたくて美肌を追及しているように、男性も美肌がモテる条件なのだ。

 今回は、六本木のアオハルクリニックで院長を務める皮膚科医の小柳衣吏子先生に、男性の美肌についてお話を伺った。

(取材・構成:大畠利恵、トレーナー:金井俊希、ヨガ写真:宇佐見利明)

●女性は男のこんなところを見ている

――僕も数年後には40代に入り、下り坂世代になります。男性が若さを保つためには、どうすればいいのかを真剣に考えるようになりました。

小柳:男性が若さを保つために必要なのは、清潔感だと思うんですよね。顔つきは変えられませんが、清潔感は努力すれば得られるものです。

 太っていたり肌が脂ぎっていたら、女性は寄ってこなくなる。顔が皺やシミだらけだったり、ガサガサ肌だったり、毛深かったりしたら、女性は清潔さを感じられないのです。女性が寄ってこないと男性は余計に気を遣わなくなって、さらに清潔感がなくなるという、負のスパイラルに陥っていくと思うんです。

――僕もたまにここに来て、施術をやってもらっているのは、まわりの女性から嫌われないようにするためでもあるんです。僕は地元が湘南なのでサーファーの友だちが多いのですが、みんな日焼けしすぎておじさんみたいになっちゃうんですよね。小栁先生に太陽をあまり浴びないほうがいいとか、いろいろ教えていただいて、やはり男性でもケアをしないとダメなんだなと思いました。

小柳:当院の患者さんは女性が9割で男性は1割なんですが、男性は意識が高い方が多いですね。それも奥さんとか恋人に連れられて来るんじゃなくて、自主的にいらっしゃるんです。ジムやヨガスタジオで汗を流した後で、ここにきて施術される方もいらっしゃいますし。体はケアすると必ず応えてくれますし、自分を可愛がれば人からも可愛がられる人になると思いますよ。

――男性の患者さんは、どういう目的が多いんですか。

小柳:若さを保ちたいと考えている方も、「大事な人に会うんだよね」っておっしゃる方もいれば、ズバリ「モテたい」とおっしゃる方もいらっしゃいます。「このシミを家族に取れって言われたんだよね」というところからスタートする方もいらっしゃいますね。

――僕もやっていただく施術がいつも気持ちよくて。

小柳:リラクゼーション的にも、お肌をタッチするって非常に大事なことなので、これからタッチ医療みたいなのが来るんじゃないかなと思います。触れるだけで幸せホルモンのオキシトシンが分泌されるので、それが若返りに役立ってくるし、元気のもとになるということです。

 以前、流行った本でもありましたけれど、見た目ですべてが決まりますよね。それこそきれいな男性は仕事でも有利に立てると思います。

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